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そういえば、ドレアム作るのにわたぼう必要なんだっけ…?久しぶりにやるからもうあれなんだぜ。 ゆっくりまりさの体力テスト中にゆっくりみまを偶然捕獲したのが昨日のこと。 次の日、購読している文々。新聞(3年間購読。特典は盗撮写真)にチラシ…のようなものが挟まっていた。 どうやら、昨日会った少年が言ってたゆっくり協会からのようだ。 なになに・・・? 『○○さんへ。 当協会はあなたのブリーダー参加を快く受け入れます。 つきましては、お飼いになっているゆっくりを当協会へお連れになって正式な手続きをお受けください。 期日は今週末までです。 ゆっくりブリーダー協会 初代会長 △■』 ふむ・・・。どうやってゆっくりを育成し始めたのを知ったのかはあずかり知らぬところであるが、天狗の連中が協力しているのだろう。 少なからず、ゆっくりを飼っているという、噂も聞くしな。 朝食を済ませ、まりさとみまにれいむだったもの(すでに原形をとどめていないのではあるが)を与え、協会へ行くことにした。 まりさとみまを作物収穫籠に放り込んで愛車(改造自転車。取り付けたターボ機能は河童製。)に乗りこみ、朝の清々しい空気を味わう。 協会へ行く前に、畑にかけた罠を確認しに行く。愚かなゆっくり達は簡易に引っかかってくれたようでところどころに配置したころりはすべてなくなっていた。 協会についた俺だが、流石にゆっくりブリーダーの支援が目的なだけにあってそこらじゅうゆっくりのうz…やかましい鳴き声が響き渡っている。 チラシでは受付に行けば手続きを受けられるようだ。受付は…あそこか。 「すいません。こちらが受付でよろしいでしょうか?」 「はい、ここが受付で(´・ω・)ス」 「えーと、ブリーダーとして正式に手続きしに来たんですが…。」 「かしこまりました。それでは、このプレートを持ってブリーダー支援課までおいで下さい。」 と、ゆっくりれいむのうざい顔が刻まれたプレートを渡される。 「支援課はそちらの右を曲がって、すぐです。」 案内されたように支援課へ行く。まりさとみまは自分たちと同じ仲間がいるのが嬉しいのか、籠の中ではしゃいでいる。 支援課。そう書かれたプレートには右にゆっくりれいむ。左にゆっくりまりさ。 支援課の字の下に「ゆっくりしていってね!!!」とテンプレ通りの叫び声が刻まれていた。 ドアをノックする。すると中から、「はいどうぞ。」と返事がした。 ドアを開けると、そこにはリクルートスーツを身にまとった妖怪の大賢者と誉れ高い八雲紫と、その式八雲藍がいた。 「あら、あなたが新しいブリーダー志願者ね。」 え?なんでこの人が?これは何の間違いなんだ? 「ふふふ…。まぁ、驚くのも無理ないわね。コホン。まず、あなたに言うことが一つ二つあるわ。」 突然のことに狼狽する俺を見て、少しだけ微笑みこう告げる。 「一つ、当支援課からはブリーダーに図鑑・育成記録帖。そして、サービスとしてブリーダーの家にゆっくり空間を提供するわ。」 「は、はぁ…。」 「二つ、これはもっとも重要――と言うよりはこれを正式なブリーダーとして認可されないわ。藍。」 「はっ。」と応答する藍。が懐から一枚の紙片を取り出し、主である紫に渡す。 「あなたは、本日から5ヶ月後。当協会が開催するゆっくり闘技大会―ランクF―で優勝してもらうわ。」 「はぁ…。それで、優勝できなければどうなるんですか?」 「その場合は3か月毎に大会が行われるからその時にリベンジしなさい。優勝した時はまたここを訪れるように。」 「そうですか…。ちなみに、試合前に相手の情報とかがわかったりとかは。」 「試合は公平さを保つためお互いの情報が伝わらないようにしているわ。じゃ、これで説明は終わりよ。」 と、そういって紫は俺に先ほど式から渡された紙片を俺に渡し―――――スキマへ放り込んだ。 「うわっ?」「ゆっ!?」「なにがおこったんだい!?」スキマへ飲み込まれた俺と籠の中のゆっくりは、受付の前に落とされた。 受付の人が言うには、この程度のことは日常茶飯事なのだそうだ。 ただ、過去に何回か飼いゆっくりをスキマ過程でつぶしてしまったブリーダーもいるらしく、再び支援課へ向かって行ったそうなのだがその日には戻ってこなかったどころか、 一ヶ月後妖怪の山から流れてくる川でぐずぐずになったゆっくりとともに発見されたそうだ。 その時、うわ言で「少女臭が・・・ねばねばした少女臭が・・・」とぶつぶつ言っていたようだが命に別条はなかったとのこと。 スキマ…!なんて恐ろしい…! その日の夜。 「ゆ~ゆ~♪」「はぁ、はぁ、まりさ…」 家につくと、家と離れの倉庫の間にゆっくり飼育場と看板の刺さった土地が新しく出来ていた。 まりさとみまはさっそくつろいでいるようである。 「…スキマ…本気で恐ろしいぜ…。」 あの、隙間妖怪だけには決して逆らっても歯向かってもいけない。そう改めて感じた。 「ゆ~♪ゆ~♪ししょーもいるし、ゆっくりできるばしょも増えたしうれしいよ!」 「あしたもゆっくりするよ!まりさ!」 残念だが、君たちは明日から地獄の特訓メニューだ。 次の日、まりさとみまにとって文字通り地獄の日々が始まった。 まず、まりさ。基礎体力が他のゆっくりよりも低いために大規模な底上げを強要された。 具体的に、走り込みやウェイトトレーニングを主にした特訓である。 特訓中に少しでもゆっくりすると、 「ゆっくりしているんじゃねぇ!そら!今日のノルマ達成まであと飼育所50周だ!」 「も゛う゛や゛だぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!ゆ゛っ゛ぐり゛じだい゛よ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!」 「そらそら!少しでも力を抜くとお前の尻(あるのかどうかは不明だが)に針(剣山)が刺さるぞ!」 「ゆ゛~!ゆ゛ゅ゛~!!」 ブス 「い゛だい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!??」 「怠けるな!腹筋500回!背筋500回!3セット!朝昼晩続けてこそ強靭な筋肉は身につく!」 「ゆ゛ぶっ゛!ゆ゛げっ゛!」 特訓中に餡子を吐くことがしばしばであるが、少量でありかつ俺が砂糖水をこまめに与えているためか大事に至ることはなかった。 つぎにみま。昨日の出会い頭ですでに分かるのだが、こいつは克己心がかなり高い。 故に、命令を素直に聞き分けるように、恐怖をトッピングに調教を施す。。 301「でも、魅魔様の搾乳ならちょっと見たいかも」 「い゛や゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!よ゛っでごな゛い゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛!ざぐに゛ゅ゛う゛ざれだぐな゛い゛い゛い゛い゛!」 飼育所の片隅に「誰にでも扱える!ゆかりんの簡易式神!~何回でも使えるわよ(はぁと)~」が置かれてあったので活用させていただいた。 四方からみまに向かってにじり寄る変態、もとい、式神。 それに囲まれているみまは、顔を涙と鼻水とよくわからない液体まみれにして、 「お゛に゛ーざん゛!ゆ゛っぐり゛ざぜでぇ゛ぇ゛ぇ゛!」 「ゆっくりさせてもいいけど、お願いするならちゃんと言わないと助けないよ!」 「お゛ね゛がい゛じま゛ず!な゛ん゛でも゛い゛う゛ごどをぎぎま゛ず!だがら゛だずげでぐだざい゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!」 チッチッチッ。と指を振り、 「助けてほしいかぁ?本当に?本当に?「はや゛ぐぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!」俺がお前のようなゆっくりをこのような形で助けるのは本来ない事なんだぜ?それを理解しているか?」 「わがっだ!わがりまじだがらぁぁぁぁ!」 「…だが、それだけでは助けてはやれないな!「どぉじでぇぇえぇぇ!?」人‘飼い主 に助けを求める時には大切なことが必要だろ?『お願いします。‘プリーズ 』が!?」 「ゅゆ゛ゆ゛ぅぅ゛ぅ゛ぅ゛う゛う゛!?お゛ねがい゛じま゛ず!!お゛ねがい゛でずがら゛!ごのぐざっだま゛んじゅ゛う゛を゛だずげでぐだざい゛!」 パチン!指を鳴らして、変態と言う名の式神を紙切れに戻す。 「ゆっ!?この!この!よくもこのみまさまを泣かせたな!」 物言わぬ紙切れになった変態を踏みつけるみま。 パチン!再び指をならし、紙切れは変態として再活動する。 「い゛や゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!ごな゛い゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!」 これを数回繰り返して、みまの克己心を徐々に崩していく。 大会まであと4か月。ゆっくりたちの明日はまだはじまったばかりだ。 「も゛う゛や゛だ!ゆ゛っぐり゛じだい゛!」 「ナマケルナー!後100周ランニング!その次は腹筋背筋のフルコースだ!」 「い゛や゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」 301「でも、魅魔様の搾乳ならちょっと見たいかも(ハァハァ」 …その前に、理性が崩壊するのが先かもしれませんがね…。 あとがき ゆっくりモンスターズ2話です。 ゆっくり虐待分はほかのSSと比べればやや少ないと感じるでしょうけど(汗 ゆっくりみまの弱点はこんな感じで。まさか、このネタをこういうところで使うとは考えていなかったりして( 前スレのコメントから。 177 :名無したんはエロカワイイ :sage :2008/07/08(火) 01 37 04 (p)ID BfMe794g0(2) 174 ステータスとか書くと有形無形いろんな形で貴殿自身を拘束していくぞ その辺は適当にやっていくんだ 前回、ステータスは体力テストの結果として晒しただけです。 新しく捕獲したゆっくりは有無を言わさず体力テストが待ってます。 あと、元ネタがあれなのである程度ステータスに沿った展開にしようかとメモな感覚で留めようかと。 184 :名無したんはエロカワイイ :sage :2008/07/08(火) 01 51 14 (p)ID x0UMcack0(3) 174 やっぱりゆっくリーグとか四天王とかいるんだろうか ポケモンの人じゃないですorz でも、システム的にポ○○ンと○○ゴンク○○トモ○○ター○は少し似ていますよね。 あと、◎◎スターファー●も。育成して戦わせるタイプのゲームは文章として書くとどうにも混ざりやすい。 次回は、新しい生贄がまりさとみまの前に!そして、4ヶ月後に行われる大会!荒れる会場!ヒートアップする観客! 神社の巫女は今日も飢えているぞ! このSSに感想を付ける
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こなたとモヤモヤ なんだろ?なんかモヤモヤする。 ベッドに寝そべり、寝ようと思ったけど眠れない。 まぁ、本当は原因なんてとっくに分かってるんだけどね。 まったく、なんでこう最近はかがみの事ばっかり頭に浮かんでくるのか…。 おかしいなぁ、私にはそういう趣味は無かった筈なんだけどな~…。 いっそかがみに告白してみる?いや、やっぱ駄目駄目。断られるに決まってるじゃん?なにを考えてるんだい私よ。 「まいったなぁ…明日起きられるのかなコレ?」 時間はもう深夜。 そういえば、なんかアニメは…あ~ハイハイやってませんね分かってましたよ。 「あ~…まぁ、アレだよ。このままでいいでしょ?」 そう、私が何もしなければ誰も傷付かない。私も、かがみも。 いやいや、そんなん嘘っぱちでしょ?ただ単に、拒まれたくないだけじゃないの?ただ…私が傷つきたくないだけでしょ? うん、否定出来ないネ。そこは素直に認めとくけど、それなら私はどうすれば良いと? このままでいれば、ゆる~い空気の中でずっと馬鹿やってられるし…ホラ、やっぱり変える必要も、変わる必要もない! 今までがそうだったし、これからだって今まで通り出来るよ。 ハァ…やっぱ今のまま…か。それはそれで苦しいけど…でもいっかな? ―――翌日 「お~すこなた。あんたがこんな早く起きてるなんて、なんか意外ね?」 「んぁ?なんだかがみんか。つかさは?」 「つかさは今日休み…ってなんだ?私じゃ不満か?」 犬歯を出して、頬を引き吊らせるかがみ様。 「おぉ恐っ!かがみ狂暴~♪」 「朝っぱらから大声で変な事叫ぶな!」 ……やっぱり、コレで良い。 いつも通り、こんなやり取りをやってれば…。…って、かがみ。なに驚いてんの? あれ?ていうか視界が… 「こ、こなた?アンタどうしたの?」 はい?それ、私が訊きたいんだけど。 本当に私はどうしてしまったんだろうか? 「あ…いや、私は別に本気で怒ってる訳じゃないのよ?ただ、いつものノリっていうか…ねぇ?」 かがみが慌てながら必死に取り繕ってくれてるけど、私の視界は歪んだまま。 あぁ、私、泣いてるんだ。 何で?何でだろ?あ、そっか…どうしようもないくらい、好きになっちゃってたんだね…かがみの事が。 「ちょっと…目にゴミ入っただけだよ」 私の嘘吐き…。 続く? コメントフォーム 名前 コメント 続かせるんだー!! -- 名無しさん (2023-06-02 11 21 06) 続けー!! -- 名無しさん (2010-07-29 12 19 02) 続きをー モ ヤ モ ヤ -- 名無しさん (2009-01-04 03 48 00) おいおい、『続く?』じゃなくて『続け!!』です。 作者殿、お願いします。 -- kk (2009-01-03 18 37 16)
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※最初で最後のゆっくり虐待に挑戦中です。 ※どくそ長いです。(十回超の予定) ※うんうん、まむまむ描写あり。 ※標的は全員ゲスです。 ※最初の数回は読者様のストレスをマッハにすることに腐心しています。虐待は次回から。 ※虐待レベルはベリーハードを目指します。 ※今回は人間が悲惨な目に会う描写があり、気分を深く害される恐れがあります。 一応、今回だけ読み飛ばしてもいいように書いていく予定です。 ※以上をご了承頂ける方のみどうぞ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『永遠のゆっくり』4 ずっと俺には疑問だった。 突如として現実世界に現れた不可解な存在、ゆっくり。 こいつらは一体なんなんだ。 中身に詰まっているのは餡子のみ。 他のどの生態系にも類を見ない不可思議な機構で動いている。 小麦粉と甘味でほとんどが構成されたその肉体はひどくもろく、衝撃や苦痛でたやすく餡子を漏らして死ぬ。 なにより不可解なのはその知能だ。 言語を話す、という時点で他の動物とは比較にならないほど知能は高い。 ところがその行動は単細胞生物のそれで、 思考力や学習能力にひどく乏しく、目先のゆっくりしか目に入らず、 野生動物なら最低限あってしかるべきはずの危機管理能力が決定的に欠けている。 おそろしく弱いくせに自信に満ち溢れ、無謀なことばかり繰り返す。 こんな生物は、生態系としては下の下で、 とっくの昔に絶滅していておかしくないはずなのだが、 並はずれた性欲に支えられた繁殖力、ただそれだけを武器に、 ゴキブリ以上のしぶとさで地球にしがみついている。 俺にはわからなかった。 大学で少々生物学をかじった身として、 ゆっくりの生物としての整合性が理解できなかったのだ。 性欲以外のほぼすべての特徴が、生物としてマイナス要素しかない。 なぜ、そんな生き物が生まれてきたのだろうか。 生物に意味などあるはずはない。 しかしどの生物も、進化の過程を経て、 思わず感心してしまうほどの適合力を見せて、自らの生活圏とぴったりと結合している。 しかし、ゆっくりは見たところ、どの生活圏にも結合していない。 森に繁殖すれば、たちまちそこの食物を食べつくしてしまう。 町に住めば、人間どもに追われ、迫害されている。 こいつらはなんのために生きているのだろう。 どんなゆっくりプレイスも、例外なく破綻する。 生まれては死に、繁殖しては滅び、流れるようにあちらこちらをさまよう。 こいつらが生物としてぴったりとはまり、安定していられるのはどういう環境なのだろうか。 「何か月かね?」 「は、はい……三ヶ月ちょっとらしいです」 長浜氏はソファに身を沈めたまま、険しい表情をしていた。 「ゆぅ~ん、おじいちゃんどうしたの?なんだかこわいよ?」 「なんでもないよ。あっちへ行っていなさい」 「ゆっくりりかいしたよ!」 絨毯の上を跳ねながら、開け放したドアを出ていくゆっくりれいむ。 長浜氏の邸宅。 広い居間でテーブルをはさんで向かい合い、俺は恐縮しきっていた。 俺の隣には由美。 向かい合ったソファの正面には由美の祖父長浜氏が座り、 その隣に由美の両親が座っていた。 俺の返答を聞いたあと、長浜氏は黙ってこちらを見つめていた。 俺はうつむいて冷や汗をたらしながら、つけ慣れないネクタイの位置を直した。 由美の妊娠を知らされたときには、すでに受胎してから二か月半ばを経過していた。 毎日俺の部屋に通っていたはずの由美が、ある時を境に数日間来なくなった。 心配になった俺は電話で連絡した。 すると、由美は震える声で、産婦人科に行ってきたことを告げてきた。 妊娠を知らされ、俺の喉がひりついた。 ゆっくりの世話に追われてこのところすっかりご無沙汰だったが、 ゆっくりをここに迎える直前、すでにご懐妊なさっていたらしい。 どうする。 俺はしばらく悩み、時間をかけて由美と相談し、結論を出した。 「こういう事柄に関しては、君には忍耐力がなかったようだね」 やっとのことで、長浜氏が仏頂面で言った。 俺は恐縮して頭を下げるしかない。 「大切な孫娘なんだよ。たったひとりの……つい先日、成人式を挙げたばかりだ」 「は。はい」 「君はまだ働いていない学生の身分だろう」 「……はい」 「とんだことをしてくれたよね」 「は」 「嫁入り前の、人の娘に……娘というのは君、宝だよ」 「……」 「おじいちゃん」 「黙っていなさい!」 由美が口を挟もうとしたが、長浜氏がぴしゃりと遮った。 これほど険を含んだ長浜氏は初めてだった。 あの礼儀正しい老紳士が、静かに怒っている。 耐えがたい、重苦しい沈黙。 「どうするのかね」 やがて、ぽつりと長浜氏が聞いてきた。 震える手で膝を握りながら、俺は声を絞り出した。 「……由美さんを、僕にください」 「……今、なんと言ったのかね?」 「僕に由美さんをください!必ず幸せに、幸せにしてみせます!!」 俺は叫びながら顔をあげた。 長浜氏は、顔中をくしゃくしゃにして笑っていた。 「いやいやいやいや、さあさあどうぞどうぞ」 「いや、あの、僕は車なんで」 「いやいやいいじゃないか。帰りは送らせるよ、まあどうぞ」 俺の手に持ったグラスに、高そうな酒がどぼどぼと注がれる。 「いやあうん、懐かしいな。私もそうだったんだよ。 圭一くん、私も君といっしょでね、深窓の令嬢を結婚前に孕ませてしまった。 相手方のオヤジさんにはぶん殴られたよ」 「そうでしたか」 長浜氏は浮かれまくっている。 由美の両親はそれほど浮かれる気にはなれないようだったが、ともかく笑顔を作っていた。 「もしも君が逃げ出すようだったら、ただではおかなかったよ、うん。 しかし、これで全て丸く収まりそうだ。君なら大丈夫だろう、うん、ね。 困ったことがあるならいつでも言ってきたまえよ、我々は家族になるんだからね」 「ありがとうございます!」 「本当に、頼んだからね。由美、いい人を見つけたね」 「うん!」 涙を浮かべ、由美が頷いた。 「ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくり!!ゆっくり!!」 場の雰囲気を察知し、長浜氏の飼っているゆっくり共が嬉しげに絨毯の上で飛び跳ねている。 この時ばかりはゆっくりが可愛く見えた。 しかし多いな。大小さまざま、何十匹いるんだ。 「由美から聞いているよ」 「え?」 「例の、ゆっくりの事だよ。君の家で飼っている」 「あ、はい……」 声のトーンがわずかに沈んだ。思い出すことさえ不快だ。 「ものすごく大変らしいね。床のうんうんを舐めたんだって?」 「あ、いや、まあ……」 そんなことまで耳に届いていたとは。 あの姿だけは見られたくなかったなあ。 「君は今、ゆっくりが好きかね?」 「…………」 「嫌いだろうね。無理もないよ」 「はい……」 長浜氏の声は穏やかだった。 彼は由美に向きなおって言った。 「なあ、由美。もういいだろ。解放してあげなさい」 「……うん。圭一、今まで本当にごめんね」 「圭一君。そもそもは私までがぐるになって君に頼んだことだったが、 これまで本当に、よく由美に付き合ってくれたね。心から感謝しているんだよ。ありがとう」 ストレートに「試していた」と言ってくるわけじゃないが、 やはりあの計画で、俺が試されていたのは確かのようだ。 夫として由美と向き合っていく忍耐力を、俺は証明したのだ。 「ともかく、君たちは近いうちに夫婦になるのだろ?」 「はい、そのつもりです。準備は大変だと思いますけど……」 「もちろん手伝うよ。それでだ、そういう準備もあるし、 もうゆっくりに一日中かかずらっているわけにはいくまい」 「は……そうですね」 「あのゆっくりはこちらで引き取ろう。 もちろん最低限の躾は必要だろうが、責任をもってできるかぎりゆっくりさせるよ」 「あの、私が面倒見るから!」 「どうするつもりだい、由美。これまで通り自由奔放にゆっくりさせるのかい?」 「できれば、そうしたいんだけど」 長浜氏はしかしかぶりを振った。 「もうよしなさい。結果は出ているだろう」 「結果……」 「圭一君。君たちはゆっくり達の言うことをすべて聞いてきた。 すべてゆっくり達の思うままにさせた。そうだね?」 「はい」 「では改めて聞くが、あのゆっくり達は、 他のゆっくりに比べてゆっくりできていたと思うかね?」 俺は少し考え、答えた。 「いいえ」 「子供を殺したんだって?」 「えっ」 自分のことを言われてるのかと思い、一瞬どきりとした。 「れいむとありすがいがみ合い、互いに子供を殺し合ったそうじゃないか」 「あ、はい」 「そして結局、増えすぎた子供たちは間引かれていった」 「……はい」 「まりさ達は他のゆっくりを虐げた。 甘味を与えるたびに、その甘味を家族で奪い合った。 互いに憎み合い、相手の隙を窺い、強者の存在に怯え、強者は反発に苛立つ。 いつ子供たちが殺されるか虐められるかわからず、戦々恐々とする生活。 由美。そんなゆっくり達が、ゆっくりしていると思うのかい?」 由美は眼を伏せた。 「ゆっくりしていなかっただろう?」 「……うん」 「今回のことはいい経験だったな、由美。 ゆっくりという生物は、自分にとって一番いい選択をする判断力が足りていないんだ。 ただ目先の欲求だけで行動し、結局はそのつけが回ってきて面倒事を増やし、苦しむことになる。 ………もしかしたらそれは人間も同じことかもしれないね。程度は大きく違うが」 俺は頷いた。 まあ、ゆっくりと一緒にされたくはないが。 「お前の計画は、ここで終わりにしよう。 今回のことを糧に、改めてゆっくりが本当にゆっくりできる為にはどうすればいいか考え直してみればいい。 あのゆっくり達はこちらで引き取るよ。 もちろん一旦味をしめさせた責任はあるから、できるかぎりは贅沢をさせてやる。 他のゆっくりに悪影響が出るだろうから、個室で飼おう」 「うん。わかった」 由美は頷いた。 「でも、あたしも面倒見てもいいよね」 「うん。好きにしなさい」 好々爺の笑みで、長浜氏は頷いた。 すべて終わった。 運転手のハイヤーに乗せられて長浜氏の邸宅をあとにした今、俺はようやく肩の荷が下りた。 いや、これから結婚や求職もろもろで本当に忙しくなるのだが、 そんなものはあのゆっくり共の相手をすることに比べれば些細なことに思えた。 本当に大変だった。 しかしそれは報われた。 長浜氏は俺を認めてくれ、俺は由美と結婚できることになった。 こうして結果が出てみれば、自分でも驚いたことに、 あのゆっくり達に感謝の念さえ湧きあがってきた。 なにはともあれ、やつらは俺にチャンスをくれたのだ。 「今まで本当にごめんね。大変だったよね」 隣に座る由美が改めて詫びてきた。 「うん。大変だった。すごく」 強がってみせる余裕もなく、俺は正直に苦笑した。 「あんなゲスゆっくりが、本当に可愛いのか?」 俺はここで初めてゲスという言葉を使ったが、由美は否定しなかった。 「うん。おかしいよね」 「どこが可愛いの、あんなの」 「それは、ええと、ゆっくりと人間と同一視してるから可愛くないんだと思う」 「え?」 いつになく真面目な顔をして、由美は言った。 「礼儀とか思いやりとかは、人間のルールだよね。 そういうのがない人は、私も嫌い。 でも、ゆっくりは、人間とは違うルールで生きてる。 ふつうの人間にとっては不愉快かもしれないけど、私は人間とは別物だと思ってるから、腹が立たない。 私ってゆっくりオタクだから、人間の手垢がついてない純粋な子ほど可愛いと思っちゃうんだね」 「そんなもんか」 共感はできなかったが、素直に受け止めることができた。 「でも、今回の失敗でまたわからなくなっちゃった。 ゆっくりのルールって一体なんだろうね。 人間のルールを押しつけたほうが幸せになれるのかな? ゆっくりって、ゆっくりするために生きてるんじゃないの? どうしてなかなか、自分たちでゆっくりできないのかなあ……」 毎日ものすごい数が生まれ、そのほとんどが死んでいくゆっくり。 わざわざ人里に下りてきて、家や畑を荒らしては潰されるゆっくり。 ゲスやレイパーや共食い、同族で殺し合うゆっくり。 ゆっくりとは、一体なんのために生きているのだろうか。 「ゆっ、おそいよ!!ごみくず!!」 由美と一緒に家に戻れば、甲高い挨拶が飛んでくる。 「ぐずぐずしないであまあまをもってきてね!!」 「そのめはなんなの?ばかなの?たちばわかってるの?ばぁーか!!」 「まま、かちくがもどってきたわよ」 「あらそう、どこをほっつきあるいてたのかしら。 そろそろしつけなおしたほうがいいかもしれないわね」 「ゆっくりしないでしね!!げらげらげら!!」 「とっととうんうんをなめるんだぜ!!たっぷりためといてやったんだぜ!!」 子ゆっくり共は成体サイズになり、滑舌もまともになっていた。 改めて眺めると、よくもこんな連中と付き合ってきたものだと思う。 しかし終りが見えた今は、そんな声も耐えて受け流すことができた。 ゆっくり共の罵声を無視し、鞄を放り出して横になる。 無視できることがこんなに有難いとは。 「ゆっ!?ごみくず!!なにゆっくりしてるのぉ!?さっさとおきてせいざしてね!!」 「あまあま!!あまあま!!きいてるのかだぜ!?ゆっくりするんじゃないのぜぇ!!」 「くちをあけるんだぜ!!うんうんをじかにたべさせてやるんだぜ!!」 無視無視。 よじ登ろうとしてきたゆっくり共を適当にあしらって追いやる。 潰してやりたいところだが、こいつらは長浜氏の家に飼われるのだからそうもいかない。 「ぎいでるのがああああああああゆっぐりごろじいいいいいいいいい!!!?」 その言葉にはさすがにどきりとした。 一緒に来ている由美のほうを見る。 しかし由美はそれには触れず、かがみ込んでゆっくり達に言った。 「れいむちゃん、まりさちゃん、ありすちゃん。みんな聞いて。 明日、みんなでお引越ししましょうね」 「ゆっ!?」 「ここではもうゆっくりできないの。 もっとゆっくりできるゆっくりプレイスに連れていってあげる」 ゆっくり共は一瞬きょとんとしてから顔を見合わせ、その後げらげらと笑い合った。 「げらげらげらげら!!ばかがなにかいってるのぜぇ!?」 「ゆっくりプレイスはここなんだぜ!!まりささまがきめたんだぜ!!」 「いいのよ、おねえさん。かちくがむりにあたまをつかわなくてもいいの。 かんがえることはとかいはなありすたちにまかせておきなさいね」 「むのう!!のろま!!ばぁーか!!ろどん!!」 予想できていた反応に、由美は困ったように笑った。 「ね、これからは人間さんの話を聞いて。 今度のゆっくりプレイスでは、人間さんがみんなをゆっくりさせてくれるわ。 でも、人間さんの言うことを聞かなくちゃだめよ」 ぼひゅっ、という音が響く。 ゆっくり共が吹き出したらしい。冗談じゃないという驚き、ちゃんちゃらおかしいという嘲笑の両方だろう。 「ばかなの?しぬの?あたまつかってる? そんなところでゆっくりできるわけないでしょぉぉ!!」 「いーい?にんげんさんはごみくずでのろまな、かとうなせいぶつなの。 ゆっくりがみちびいてあげなきゃいけないの。いうことをきくのはにんげんさんのほう。 わかるかしら?もういちどいってあげましょうか?」 「かわいがってやっていればつけあがるなだぜ!! にんげんのいうことをきくぐらいならゆっくりするんだぜぇ!!」 最後の発言は意味がおかしい。 「勝手よね、私たち。今更しつけようなんて」 「そうだな」 由美に頷いてやる。 虐められているうちは、叩き潰してやりたいと渇望していたものだが、 このゆっくり共もある意味では被害者、もとい被害ゆっくりなのだ。 そう思うとなんだかどうでもよくなった。 ただし、あくまで「ある意味で」という前置きつきでの穿った見方だ。 ガラスを割って侵入してきたこのゲス、追い払ったところで別の人間に潰されるか、 群れの中で孤立して自滅するかだろう。 まあifの仮定なんかしたって無意味だが、こいつらが不幸だなどとは言わせない。 最低限のルールは課されることになるが、これから行くところだって、 死ぬまで存分にゆっくりできる夢のようなゆっくりプレイスだ。 とにかく、明日の昼には迎えが来て、 こいつらは長浜氏の邸宅に移されることになる。 その旨を伝えると、ゆっくり共は俄然騒ぎ出した。 「なにいってるのぉおお!?ばかなのぉぉぉぉ!!!」 「まりささまはここにすむんだぜぇぇぇ!!しねぇ!!!しぬんだぜぇぇぇ!!!」 「このかちくはもうだめね! そこのおすにほかのつがいをさがさせましょう」 「おい、なにゆっくりしてるんだぜぇ!! このばかをなんとかするんだぜ!!あのことをいわれてもいいんだぜぇ!!?」 「あのことって?」 由美が聞いてきた。 「全部話すよ。それより、もう出よう。 もう一晩だってこいつらといたくないよ」 俺は由美を近くのファミレスへと誘った。 「おいぃ!!にげるなだぜぇ!!ごみくず!!もどれぇぇ!!」 「ゆっくりごろし!!ゆっくりごろし!!あかちゃんごろしいいいい!!」 結局、俺は子殺しに加担した全てを、ショックを与えないように細部は省いて話した。 俺がゆっくり愛好派ではないことはもともと承知の上だし、 計画が失敗に終わったという結論が出た今、取り繕うこともなかった。 由美は悲しんだが、結局は許してくれたようだ。 「全部、私のせいよね」 「よせよ。みんな悪かったんだ、俺もお前もおじいさんも、もちろんゆっくりも。 後悔したって始まらない。みんなでやり直そうぜ」 「そうね」 あのゲスどもに関しては、俺はもう関わらないけど。 その日は、由美を送り返したあと近くのビジネスホテルに泊まった。 問題は山積みだが、それでもあのゲスのいない生活を考えるだけで心は浮き立った。 翌日から、俺はそれまでの鬱憤を晴らすかのように勉学に打ち込んだ。 もともと勉強好きな俺は、遅れを取り戻すべく、大学でも自宅でも猛烈に並び、 一時落ちていた成績を再び大学トップクラスにまで戻した。 同時に、就職活動も行った。 有名大学で優秀な成績を収める俺にとって、そう難しいことではなかった。 だが、結局は長浜氏の強い勧めで、長浜グループ関連の建築会社に内定が決まった。 コネを使うことになってしまったが、実力的にも不足はない。 在学中に結婚までしてしまった。 長浜氏の願いで、俺が婿養子として迎えられることになった。 由美は一人っ子だし、家柄を考えれば無理もないか。 順風満帆だった。 我ながらなんというシンデレラボーイ。 あの地獄に堪えた報酬は、十分見合ったものだった。 だが、そんな地位や収入などよりも、 俺は何より、由美との結婚生活が楽しみだった。 愛する妻、子供、ピクニックやキャッチボール。 陳腐だが愛にあふれた家庭生活を想像するだけで、俺はすでに幸福の絶頂にいた。 俺は長浜氏の邸宅に一時的に住んでいた。 就職するまでは、という長浜氏の強い勧めだった。 あの人はなんだかんだで、いろいろと強引に勧めてくる。 一人ではしゃいでいる祖父に比べ、 由美の両親のほうは少々ぎこちなかったが、おいおい打ち解けていけるだろう。 「おにいさん、ゆっくりしていってね!!」 「ごはんのじかんになったらあまあまをおねがいね!!」 長浜氏の邸宅には、ゆっくりが大量にいた。 れいむ種、まりさ種、ありす種、ぱちゅりー種、ちぇん種やみょん種などレアなものも。 正直うざったかったが、あのゲスどもに比べれば天地の差。 これだけしつけが行き届いていれば問題なく付き合っていけそうだ。 問題のゲス共は、ひどいものだった。 ここに連れてこられてすぐに個室に移されたが、 しつけをしようとしても全く言うことを聞かない。 人間は自分たちの奴隷だ、黙って言うことを聞け、あまあまをもってこいの一点張りで、 そればかりか嬉々として嫌がらせをしてくる。 少々強く言うと、ものすごい剣幕で火がついたように暴れまわった。 長浜氏の知人である有名ゆっくりブリーダーに見てもらったが、これはダメだろうとのことだった。 「ここまでつけ上がったゆっくりは、多分もう無理だと思います。 人間をなめているばかりか、明確な悪意を向けてきている。 しつけるにしても、ものすごく強烈なやり方でないと。 もしかしたら死んでしまうかもしれませんよ」 さすがにそこまですることもない、という長浜氏や由美の意見で、 結局このゆっくり共は、郊外に外出する時以外は個室から出さずに寿命まで勝手にやらせることにした。 といっても、こいつらは外出することはあまりないが。 「しかし、よくもまあここまでつけ上がらせましたね。びっくりしました。 ここまでの個体は初めて見たかもしれません。 逆にゆっくりブリーダー向きかもしれませんよ、あなた」 俺はそう言われたが、勘弁してくださいと首を振った。 そんなゲスどもを、由美は相変わらず面倒を見ている。 長浜邸では、家族だけでなく使用人も大勢のゆっくり共の面倒を見ているが、 あのゲスは使用人でさえ関わりたがらず、結果としてほとんど由美が面倒を見ることになった。 結局相変わらず甘やかしているようだ。 「おねえさんはゆっくりしないでおうたをうたってね!!」 「きたないうたなんだぜ!!ゆっくりできないからとっととやめるんだぜぇ!!」 「げらげらげらげら!!」 しかし、ついに別れのときがやってきた。 俺が就職し、なかなか広いアパートに住むことも決まった。 子供が生まれたら、最初は自分たちの家に迎えたい。 そういう俺の希望で、出産の前に引越しの手続きを済ませることになった。 一応、出産前後は由美の母がアパートに通っていろいろ手伝ってくれる。 由美のお腹の子は五か月になっていた。 お腹の膨らみもはっきりとわかる。 俺の宝だ。 引っ越し前日の夜になって、 由美はあのゲス共に別れの挨拶をしてくると言った。 俺は挨拶などする気も起らず、寝室で由美を見送った。 俺はずっと疑問だった。 身体能力や耐久性はあまりに弱いゆっくり。 しかし、その自意識は身の丈をはるかに超え、 危険な場所やより強大な敵に、自分から飛びこんでいく。 その構造は一体なんなのだろう。 生物として、全く理にかなっていない。 何度考えても、生物学的にまったく説明がつかなかった。 ゆっくりとは一体なんなのか? 由美はいつまでも帰ってこなかった。 十二時時を過ぎて深夜になっても、由美は二人の寝室に戻ってこなかった。 由美がゲス共に会いに行ってからすでに三時間。 いくらなんでも別れを惜しみすぎではないのか。 俺は立ち上がり、ゲス共の部屋に向かった。 「由美。俺だ。いるのか?」 ドアをノックしたが、返答はなかった。 しかし気配はあった。 中でわめき声が聞こえている。ゆっくり共が騒いでいるのだ。 いつもの事だった。 しかし、その声に俺はどこかいつもと違う空気を感じた。 なんだ? 俺はドアを開けた。 「ゆっ!!ゆっ!!ゆっ!!ゆっ!!ゆっ!!」 「んほぉおおおおおおおおすっきりいいーーーーーーーーーっ!!!」 「ゆっくりするなだぜぇ!!さっさとおきるんだぜぇ!!!」 由美と娘はそこにいた。 「ゆっ!!ごみくずがやってきたんだぜ!!」 「ゆゆっ!?いまごろきてもおそいよ!!げらげらげらげら!!」 「んっほぉぉぉぉおおお!!!きもちいいわああああああ!!!」 俺は膝をついた。 言葉が出なかった。 脳が思考を放棄し、体が震えて動かなかった。 「ゆっ!!ゆっ!!ゆっ!!ゆっ!!」 執拗に飛び跳ね、踏みつけていたれいむは、 俺を認めると、そこに乗ったままで罵ってきた。 「くそじじいのあかちゃんはしんだよ!! れいむだっておちびちゃんをころされたんだからね!! ゆっくりりかいしてくるしんでね!!ざまぁ!!」 まりさ共が、由美の体に体当たりを繰り返している。 「まりささまのゆっくりベッドでゆっくりするんじゃないんだぜぇ!! くそどれいにそのふかふかはもったいないのぜ!!おきるんだぜえぇ!!」 由美は動かなかった。 頭をまりさ用の天蓋つきベッドに突っ込んだまま、ぴくりともしなかった。 天蓋は一部の骨組が折れ、由美の頭の下に敷かれている。 「あかちゃんのおはだすべすべよぉぉぉぉぉ!! なんかいでもいけるわあああああんほおおおぉぉぉすっきりいいいいいーーーーっ!!!」 ありす共が粘液にまみれながら絶叫している。 親子五匹のありす共が、それにまとわりついて蠢いていた。 地獄。 無間地獄。 こいつらは。 俺は泣きながら這いずっていった。 震える喉からやっとのことで絞り出したのは、次の問いかけだった。 「どうして」 それは、このゲス共に向けた質問ではなかった。 俺は何に向かって問いかけたのだろうか。 「ゆっ!!ごみくずはばかすぎてあきれるんだぜぇ!! ごみくずのたくらみなんてまりささまはすべておみとおしなんだぜ!? おきのどくなんだぜぇ!!げらげらげらげら!!ふっきんほうかい!!」 まりさが笑っている。 「ゆふぅ~……とかいはなせれぶのありすには、 いなかもののかんがえることなんておみとおしよ」 「ままはおみとおしよ!あてがはずれたわね!!んほっ、んほほぉぉ!!」 「どうしてわかったかおしえてあげましょうか? ありすがまえにすんであげていたゆっくりぷれいすのにんげんは、 はじめはありすにぞっこんで、かいがいしくありすにほうししていたわ。 ありすがいえば、すっきりようのゆっくりをつぎつぎともってきた。 にんげんがあれこれやってくれというから、 やさしいありすはおのぞみのぷれいをみせてあげもしたわ」 このありすの飼い主が、あの技術を教えたのか。 「でも、そのにんげんは、あれほどかわいがってもらったおんもわすれて、 このありすをうらぎった。 にんっしんっしたのよ。 にんっしんっしてこどもがうまれたたとたんに、 そのにんげんはありすをゆっくりぷれいすからほうりだした。 じぶんのこどもにかまけて、 ほんらいのしごと、ありすのどれいのせきむからにげだしたのよ!」 「んほっ、まったくにんげんはいなかもののかとうどうぶつよね! ちゃんとみてないとすぐににげだすんだから!!」 「このおねえさんがにんっしんっしたときから、 ありすにはこうなることはわかっていたわ。 あなたたちにんげんは、こどもができると、まわりがみえなくなる……」 「だからまりささまがまびいてやったんだぜ!!」 まりさが引き継いだ。 「こどもをみてしこうていしするまえに、 まりささまがまよいのたねをつみとってやったんだぜ! ごみくずどもはいままでどおり、つよくてかっこいいまりささまにしんすいして、 まりささまだけにつかえていればいいんだぜ!!」 「あらりょうじだったけど、れいせいになってよくかんがえなさい。 おちついてかんがえればこれがただしいとわかるはずよ。 いなかもののかとうせいぶつでもね!!」 「れいむはおまえにこどもをころされたんだよ!! こどもをころされるくるしみがわかった!?もっとくるしんでね!!げらげら!!」 ゆっくり共は、悪意の塊のような表情を浮かべてせせら笑っていた。 それはひどく醜く、どれほど憎んでも足りなかった。 「こどもはありすにおかされてしんだよ!! くやしい?くやしい?ねぇねぇ、いまどんなきぶん?どんなきぶん?ゆっゆっゆ~♪」 震えて泣きながら、俺はゆっくりと疑問が氷解していくのを感じていた。 「ざまぁ!!ざっまぁぁぁぁ!!くやちぃくやちぃ~~~~~♪」 ああ。 「げらげらげら!!そしてこのかお!!ないてるときがいちばんばかみたいなんだぜぇ!!」 そうか。 「ごみくずはむせびなき~♪れいむたちはいいきぶん~♪ゆっゆ~~ゆゆゆ~♪」 お前たちは。 「このおねえさんひっどいかおよねぇ、みっともないったらありゃしない! とかいはにこーでぃねーとしてあげるわ!んほおおぉぉすっきりいいーーーーーー!!!」 苦しむために生まれてきたんだな。 由美は死んではいなかった。 しかし、病院で医師に宣せられたことは死と同義だった。 頚椎骨折。 あの部屋で倒れたとき、首の部分がちょうどまりさの天蓋つきベッドを下敷きにして、 その骨組をなしていた木材にぶつかり、頚椎を折っていた。 脊髄を損傷して由美は全身不随となり、意識も失ったまま戻らなかった。 病院のベッドで点滴を受け、なにも映さない目で天井を見つめるだけの生活になった。 子供は女の子だった。 発見したときにはすでに手遅れになっており、 その亡骸は、長浜家の墓に埋葬された。 俺が決めてあった名前が、その墓には彫られた。 長浜氏と俺の意向を受け、 その事件は日本中に大々的に報道された。 その主犯であるあのゲス共は事情聴取を受け、 警察やテレビの取材班に喜々として自分の所業を語り、 その様子は日本中に放映された。 「まずまりささまがあしにまりさしゃいにんぐあたっくをくらわしたんだぜ!!」 「そしたらおねえさんがぶざまにたおれたんだぜ!!おとうさんはつよいんだぜ!!」 「たおれたところにれいむがおなかのうえでぴょんぴょんしたんだよ!! ごみくずのあかちゃんはすぐにでてきたよ!!にんげんさんはもろいね!ぷげら!!」 「あかちゃんのおはだはとってもすべすべもちもちしていてとかいはだったわ。 またもってくるならすっきりしてあげてもいいのよ?」 「おなかすいたあああ!!れいむおうちかえるうううう!!」 それは飼いゆっくりによって人間が殺された日本史上初の事件だった。 日本中がその事実に震撼し、愛護派の多くが認識を改め、虐待派がさらなる気炎をあげた。 その日から、日本中で捨てゆっくりの数が増大し、 同時にむごたらしく殺されたゆっくりの死骸が町に散乱し、市民はその処理に追われた。 だが、殺されるゆっくりに同情する者はいなかった。 日本の法律では、ゆっくりを罰する法は制定されていない。 人を殺し、全身不随に追いやったそのゆっくり共を憎み、処刑を望む声は高かったが、 俺はそのゲス共を手元にとどめた。 長浜氏は憔悴しきってうなだれていた。 俺はあの居間でテーブルをはさんで向かい合い、黙っていた。 居間にゆっくりの姿はない。 長浜氏の邸宅から、ゆっくりの姿は一掃されていた。 すべて加工所に送られていた。 もはやゆっくりの姿を見るのも嫌なのだろう。 先日は、道端で出会った野良ゆっくりにあまあまを要求され、 長浜氏らしからぬ激昂を見せて踵で一息に踏みつぶしていた。 いまではゆっくり愛護会の会長も退いている。 重苦しい沈黙が流れたが、 やがて長浜氏が言った。 「すべて私のせいだ」 孫と同じ事を言う老人が悲しかった。 「ただ一度だけ、一度だけ叱りつけてやればよかった。 強くたしなめれば、あの素直な孫は言うことを聞いてくれ、あんなことはやめたろう。 私がそれをせず甘やかしたために、たった一人の孫娘とひ孫を、君の妻と娘を死なせてしまった」 「お祖父さん」 「私を恨んでくれ」 震える老人はひどく小さく見えた。 「それは僕の言う事です……あなたの孫娘を守れなかったこと、深くお詫びします。 このことは、一生をかけて償うつもりです」 「圭一君」 俺は長浜氏に向かって、毅然として言い放った。 「僕は誰も恨んでいません。 僕の恨みは、あのゲスゆっくり共に全て向けられています」 「君の注文どおり、やつらは元の個室でのうのうと贅沢三昧の日々を送っておるよ」 「そのようですね。ありがとうございます」 「どうするつもりかね?」 「どう、とは」 「やつらをどうするのかね」 「質問で返すことをお許しください。 お祖父さんはどのようにしたいとお思いですか?」 「殺してやりたい!」 テーブルに拳を叩きつけて長浜氏は叫んだ。 「この手で引き裂いてやりたい、踏みつぶしてやりたい!! やつらは、やつらは……私は今まで………今ごろになって………」 すべては遅すぎた。 長浜氏は自分を責めていた。 あの日から眠れた日がどれだけあったろうか。 「僕に任せてくださいませんか」 「……どうするのかね」 「一息に殺したところで、この恨みは晴れるものではないでしょう」 俺はノートを取り出し、長浜氏の前に置いて言った。 「僕は人をやめます。どうぞ軽蔑してください」 俺の顔を見てから、長浜氏はゆっくりとページをめくった。 彼は眼を見開いた。 ノート一冊分にびっしりと書き込まれたそれは、俺の計画書だった。 「これは……」 「あの日から書き続けていました。まだ未完成ですが」 眉をひそめてそのノートを食い入るように見つめていた長浜氏は、 自分の頬を掴みながら呻いて言った。 「……わたしはかまわない。 しかし君は……それでいいのか」 「はい」 「君にはまだまだ先の人生が残っている。 こんなことに……こんなことで……人間を捨てることはない」 「僕はこれから先の人生を、あのゆっくり共に捧げるつもりです」 「私がやる。これは私がやろう。しかし君は」 「これから先、同じ犠牲者を生まないためです。 そしてこれは、ゆっくり達のためでもあります」 「こんなことが?」 俺は頷いた。 狂人と思われようとかまわなかった。 「ゆっくりは苦しむために生まれてきたんですから」 「……それは」 「あの生物がどういう生き物なのか、ようやくわかったんです。 あいつらは弱い。痛みに弱く、耐久性もなく、ひどく簡単に苦しみ、壊れる。 そのくせ悪意や闘争心が強く、強い外敵に向かって無謀な喧嘩を売り、執拗に挑発する。 どこにも根付くことができないくせに、どこにでも入り込む。 そんなゆっくり共が生物として安定している状態は何か、ずっと考えていました。 そしてそれは、苦しんでいる状態でした」 「それは、君……いくらなんでも」 「そう考えれば、すべてにつじつまがあいました。 やつらの行動はすべて、苦しむというただそのことに向けられている。 生まれては死に続け、憎まれ虐げられつづけるゆっくり共は、 そのことですでに生物としての目的を達しているんですよ」 「………」 「僕は残りの一生を、やつらのために捧げます。 今こそ僕は、苦しむために生まれてきたやつらの奴隷になりましょう。 人間のために、ゆっくりのために、お互いの種の安定を目指そうと思います」 「圭一君」 力なくうなだれ、長浜氏は言った。 「君は変わったな」 「変わりました」 俺は答えた。 計画は実行されることになった。 計画には長浜氏が全面的に尽力してくれることになり、 さらに二か月間が準備期間にあてられた。 都心からそう遠くない、しかし奥まった山奥の廃墟が選ばれ、 目的のために改築された。 その間、ゲスどもはあの個室で贅を尽くしていた。 長浜氏や俺の指示に従い、使用人たちは毎日やつらの面倒を見ていた。 実行の日。 今、俺は改築された建物の中で、 大きなテーブルの前に立っている。 テーブルの上には、睡眠薬を食事にまぜられた十三匹のゆっくりが眠っている。 「ゆぴぃ……ゆぴぃ……ゆぴぃ……ゆぴぃ……」 あの日、俺の部屋に侵入してきたまりさとれいむ。 まりさが外から連れ込んできたありす。 それぞれが50cmのバランスボール大だった。 そしてその子供、子れいむが三匹、子まりさが三匹、子ありすが四匹。 十匹とも30cm大のバスケットボール大。 テーブルを囲むのは、計画の実行に関わる人々。 長浜邸の使用人やゆっくりの研究者たち。 計画のリーダーは俺だ。 俺の計画を、これからこの手で実地に行うことになる。 こいつらのために、持てるすべてを捧げよう。 涎を垂らしながら泥のように眠りこむゆっくり共に向かって、 俺は静かに声をかけてやった。 「ゆっくりしていってね」 続く 選択肢 投票 しあわせー! 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ウェイトレス&ウェイター 風雷様、いらっしゃいませ~! 風雷 風:こ、こんばんはー? 雷:久々だな。 ウェイトレス&ウェイター you様、有難う御座いました!又の御利用を御待ちしております! ウェイトレス&ウェイター 渚&稀石弟妹様、いらっしゃいませ~! 渚&稀石弟妹 渚:こんばんはー! 弟:こんばんは。 妹:です。 渚&稀石弟妹 弟:この表記久しぶりだな。 妹:作者さんが忘れてたみたいだよー。 ぽぴー ふむ、このメンバーとなると・・・。 ウェイトレス&ウェイター ぽぴー様、有難う御座いました!又の御利用を御待ちしております! 風雷 風:こ、こんばんは! 雷:だ。 渚&稀石弟妹 渚:ウインドちゃんにエクレールちゃん久しぶりー!(わーい) ウェイトレス&ウェイター シフォン+様、いらっしゃいませ~! 渚&稀石弟妹 妹:こんばんはー。 シフォン+ し:やあ、こんばんは(騎乗 れ:おう。 風雷 風:こ、こんばんはー! 雷:こんばんは。 風雷 風:ど、どうも、お久しぶりです!(ぺこり 雷:はしゃぐほどのことか?>渚、さん 渚&稀石弟妹 渚:可愛い子と会えるのは嬉しいことなのですよ。それにー、ウインドちゃんには丁度会いたいなーと思ってたしー。(悪戯っぽい笑顔)>エクレールちゃん、ウインドちゃん シフォン+ し:よいしょ(降りる) なんだかちょっと久しぶりな感じ。 れ:原作が忙しいからな(すわる 風雷 風:ふぇ?(きょとん) 雷:また何か企んでいるな、その顔は……。>渚、さん 渚&稀石弟妹 妹:ライオンさんが喋った! 弟:……。 妹:……。 弟:なんか、今更あんまり驚きがないな。 妹:そうだねー。(あははー) シフォン+ し:・・・今日はちょっと静かだね。こんな日もあるか。とりあえず甘いの。 シフォン+ れ:驚けよ、かわいげねえなお前ら(もす>ガキども 風雷 雷:……私も甘い物をもらおうか。 渚&稀石弟妹 渚:やだなー、企むだなんてー。ちょっと面白い噂を耳にしたからウインドちゃんと話がしたかっただけだよー。(あはー)>エクレールちゃん シフォン+ し:今日はチョコレート系が食べたい気分だな。このチョコレートケーキが一つ。 渚&稀石弟妹 弟:……なぁ、さっき渚さんと、何はなしてたんだ? 元々高いテンションが、さらに高いよーな…… 妹:ふぇ!? ひ、ひみつ! 渚&稀石弟妹 妹:ご、ごめんなさいー。(トウマの後ろにやや隠れながら) 弟:……どしたの。 妹:お、驚きはないけど、ライオンさんはちょっと怖いかなー、なんて…… 渚&稀石弟妹 (えへへ、と苦笑いして) 渚&稀石弟妹 (んー、双子はシフォンと面識あったかなー。あった気もするなぁー) 風雷 風:ふえぇ??(もっときょとん)>渚さん シフォン+ ぽ:あったような気もするしなかったような気もするし 風雷 雷:……チョコパフェとチーズケーキ。 渚&稀石弟妹 渚:最近トウマ君と仲良しさんなんだってー?(悪戯っぽい笑み浮かべ、耳元でひそひそと)>ウインドちゃん 渚&稀石弟妹 (あった気がするからあったこととする!) シフォン+ れ:ああ・・・驚くっつーよりビビるのが普通だったか? どうもこの店の連中は俺様にビビらねえから忘れてたぜ。>ガキども シフォン+ し:エクレールは相変わらず食べるね。チョコレートとチーズの組み合わせはボクは好かないなあ(ホールケーキ 風雷 風:ふえぇっ!?(びっくり) ……え、えっと、その、仲良しっていうか、それはその、前から、というか!(あわわ>渚さん 渚&稀石弟妹 弟:まぁ、普通は。その辺り含めて、慣れてきた感じもするけど。 妹:えとえと、シフォン君のお友達さんですかー? 私はマリっていーます。これは弟のトウマです。>ライオンさん 渚&稀石弟妹 弟:弟っていうな。……いや、というか「これ」も酷い。 シフォン+ れ:俺様は星王四天王火のレスレクティオ。シフォンの部下だ。ま、実際のところは兄弟みてえなもんだがよ。>マリ、トウマ 風雷 雷:……そんなものを食べている貴様に言われたくはないな。>シフォン 渚&稀石弟妹 渚:この前のクリスマスのとき、ケーキ「あーん」してたんだって? (※なぎーも居たけど、諏訪ちゃんに夢中で気づいていなかった)>ウインドちゃん 渚&稀石弟妹 妹:れす、れすれくれてぃ……???( >< って顔して) 風雷 風:……え?(思い出して)え、いや、あの、それはーーーっ!!!(まっかっか)>渚さん 渚&稀石弟妹 渚:好きな人、って言われて真っ先にトウマ君を見た、とか……(にまにま)>ウインドちゃん シフォン+ し:やだなあ、それこそエクレールには言われたくないよ。・・・まあ、どっちもどっち、って言われたらそれまでだけどね(もきゅ>エクレール シフォン+ れ:言いにくいか? じゃあレレオでいい。ここの連中がつけたあだ名だ。>マリ ウェイトレス&ウェイター 命王の主様、いらっしゃいませ~! 渚&稀石弟妹 妹:よいですかー? ではレレオさんでー。(にぱー)>レレオさん 命王の主 (空間をぐいぃと割って現れる)……ふむ、ごきげんよう諸君。命王の主である。 渚&稀石弟妹 渚:こんばんはー(あはー) 命王の主 (相も変わらず白いボロ和服の、鹿の角みたいな木の枝をはやした、禍々しいオーラの童女) シフォン+ し:おや、こんばんは。 風雷 雷:こんばんは。 風雷 風:い、いや、それは……えっと……(あぅぅってなって俯く)>渚さん 風雷 雷:それもそうだな。(ぱくり。ふにゃり) シフォン+ れ:おう、それでいいぞ。好きに呼べ(がはは>マリ 風雷 雷:……しかしまぁ、少し来ない間に面倒なことになっているな。(ウインド見てくすりと笑う 渚&稀石弟妹 渚:おっとっと、あまりに可愛いからついからかっちゃった(あはー) そういうコトなら任せなさいー。おねーさんがばっちり応援してあげちゃいます!(にゃはー)>ウインドちゃん 風雷 風:ふえぇ!? お、応援、ですか?(あうあう>渚さん 命王の主 む、少年、それはなんだ?(ぴっ、とシフォン君の食べてるもの指差して)>シフォン君 シフォン+ し:あれはいったいなんなのさ?(もきゅもきゅ>エクレール@ウインド 渚&稀石弟妹 妹:はいですー。(トウマの後ろからでてきて。少し慣れたらしい) えと、シフォンさんの兄弟、っていうのはー……?(シフォンさんライオンさんには見えないなー、って顔して)>レレオさん シフォン+ し:これ? これはケーキだよ。お菓子の一種さ。甘くておいしい。>命王 命王の主 言葉を解する獅子、か。しかも燃えている。(珍しいなー、とか面白いなー、とか呟いてじろじろ)>レスレクティオ シフォン+ れ:兄弟じゃねえ、兄弟「みてえなもん」だ。同じ時から同じ人に育てられて一緒に育ったってだけだ。>マリ 風雷 雷:さぁな。 まぁ、渚が張り切っているってことは、我にはあまり関わりのない話だろう。>シフォン 命王の主 けーき? ああ、異国の菓子か。あいにく私は食べたことがないからなぁ。d)4,y くれ。() シフォン+ れ:あん、そんなに俺様が珍しいか?>命王 命王の主 (ミス) 少年、それ、くれ。(当然のように)>シフォン君 渚&稀石弟妹 渚:面倒なんかじゃないですよー。恋する心は素晴らしいモノですー。(ふふー、と笑って)>エクレールちゃん シフォン+ し:ふうん・・・渚はよくわからないことに一生懸命になるからねえ。要観察かな?(くすくす>エクレール 命王の主 うむ、私の国には獅子そのものがいなかった。異国にはいたがな。(ぺたぺた触ってみる)>レスレクティオ 風雷 雷:……はいはい。(苦笑してケーキぱくり)>渚 命王の主 ……恋愛成就は専門外だな。(ぽつり) 渚&稀石弟妹 渚:うん、応援ー♪ 大丈夫、ウインドちゃんは可愛いから、何も心配はいりません!>ウインドちゃん シフォン+ し:ほしいの? (人差し指をぴぴぴっと走らせると、きれいにケーキが等分割される)はい。心して食べなよ(お皿にわけて>命王 渚&稀石弟妹 渚:シツレイだなー。私はいつでも何にでも一生懸命だよー?(あはー、と笑って)>シフォン君 風雷 雷:……そういえば、貴様か? ヴィクセンがお守り配っててな、うちの会社で流行ってるぞ。>命王 風雷 風:え、い、いや、そんなこと、ないです……(かぁー)>渚さん 命王の主 心して!? ま、まさか毒でも入っているのではないだろうな……?(これで食うのか?とフォークでケーキつんつんしながら)>シフォン君 風雷 雷:まぁ、フーコの奴は友達だからな。個人的には上手く言ってほしいが。(少し恥ずかしそうに>シフォン シフォン+ れ:そのわりには俺様が何モチーフなのかはわかるのな。まあいいが・・・気をつけろよ、今は熱の影響を抑えてるが。>命王 渚&稀石弟妹 妹:なるほどー。それはステキですねー。(にっこりー)>レレオさん シフォン+ し:それもそうかもしれないね。でもさ、いつもより気合入ってるのは間違いないだろ?>渚 命王の主 おお! お前、びくせんと知り合いか! ああ、私特製のやつだな。(ドヤァ)>えく シフォン+ し:わけないだろ。まあ入っててもボクは平気だけど・・・このボクがわけてあげてるんだ、ありがたくもらえよって意味さ。>命王 命王の主 ああ、そういう知識は私のような分霊から本体経由で入ってくるからな。あと、私は神だから火程度は平気だぞ。(えっへん)>レスレクティオ 渚&稀石弟妹 弟:うわー。(勇気あるなー、と思ってみている)<ぺたぺた触ってる命王さん 命王の主 うむ、ありがとう少年! いただきます。(手を合わせていざ実食)>シフォン君 命王の主 …………(硬直) 風雷 雷:験をかつぐやつが多いからな。上司から「おかげでうまくいった、礼を言っといてくれ」と頼まれてたのを思い出した。>命王 渚&稀石弟妹 渚:そんなことあります! 今も抱きつきたくて仕方ないもんー(あはー) けど今日は我慢! というわけで、トウマくーん(こいこい、と手招き) シフォン+ し:友達か・・・そうだねえ、どうせなら成就するのがいいよね。悲しいとか苦しいとかはないほうがいい・・・(もきゅもきゅ>エクレール 命王の主 …………そうか、これが極楽浄土ッ!(ヘブン状態!)>ケーキ 渚&稀石弟妹 渚:そりゃあねー♪ 可愛い可愛い友達の恋の成就のためだからー(あはー)>シフォン君 シフォン+ れ:素敵、か? 人間の感覚じゃ、そういうものか。・・・いや、そういうもんなのかもしれねえな。ふーむ・・・。>マリ 命王の主 ああ、その感謝の心は確かに受け取った。次は御神体でも送ろうかと思ってるぞ!>えく 風雷 雷:……オーバーな奴だ。(ぱくりふにゃん)>命王 風雷 風:ふえぇっ!?(びくっ)>こいこい 渚&稀石弟妹 弟:?(オレ? って感じで自分を指差して首かしげ。とてとてと寄っていく) どしたの。>渚さん、ウインドさん シフォン+ し:ほう、道理で人間とは違う感じがするわけだ。まあどうでもいいがな。>命王 シフォン+ し:・・・まあ、がんばりなよ。真実がんばるのは渚じゃないわけだけど。うまくいったら何かおごるよ。>渚 シフォン+ し:うん、とてもオーバーだね(もきゅえへら>命王 渚&稀石弟妹 妹:ステキじゃないですかー? 小さい頃から兄弟みたいに一緒、って。そういうの憧れますー。あ、いや、トウマがイヤってワケじゃなくてねー? 弟:や、別にフォローはいらないから。 命王の主 ? そうか?(ぱくぱくもぎゅもぎゅ) おふぁへもほんなはおひてるじゃひゃいひゃ(口にもの入れて喋ってはいけない見本例)>えく@オーバー 風雷 雷:……まぁ、ヴィクセンにあげてくれ。>命王 渚&稀石弟妹 渚:うん、ではあとは若いお二人で!(あはー。無策)>ウインドちゃん、トウマ君 風雷 風:(どきどき) 風雷 風:え、えぇーーーっ!?(がびーん)>渚さん 風雷 風:……神様の癖に行儀の悪い奴だな。(くす)>命王 渚&稀石弟妹 弟:……全然、意味がわからない。(呆れた感じで) 渚:~♪(いいことしたなぁ、って感じで二人から離れていく。ひどすぎる) 命王の主 (ごくん) ああ、素晴らしい。昔食べたカステラに深くコクのある甘味が合わさってなんと豪華な……(意訳 うーまーいーぞー) 渚&稀石弟妹 (あびー、名前名前) 渚&稀石弟妹 妹:(命王さんが触るのをうらやましそうに見ている → 意を決した顔で) わ、私も触って平気ですかー?(どきどき)>レレオさん 風雷 あ:ごめんwww シフォン+ れ:なんとなく言いたいことはわかるようなわからねえような。まー大事なやつなのは確かだ、それを素敵っていうのかもな。>マリ 風雷 風:……あ、あの、なんだかその、ムリヤリ呼んだ感じになっちゃって、その、ごめんね?>トウマくん シフォン+ し:うん、何を言ってるのかさっぱりわかんないね(くすくす>命王 風雷 雷:かすてら? ……聞いたことはあるが、食べたことはないな。 命王の主 そういうお前たちも随分と幸せそうな顔をしているじゃあないか。(にっ)>シフォン君とえくやん 渚&稀石弟妹 弟:別に、謝ることはない、でしょ。……というか、なんか前にも、こんなことあった気がすんね。(小さく笑って)>ウインドさん シフォン+ れ:ん? 好きにしな。・・・安心しろ、今は火に熱を持たせてねえからな(うら、って感じで乗り出す>マリ 風雷 雷:甘い物は好きだ。(キリッ>命王 命王の主 私も好きだ!(キリッ)>えく 風雷 風:……あ。そっか、そうだね。(くすくす) 渚さん、ホントに、なんていうか……>トウマくん 渚&稀石弟妹 渚:がんばってみましたー(`・ω・´)ゞ>シフォン君 シフォン+ し:甘いモノは、人間がつくるもっともすばらしいものの一つだからね(真顔>命王 シフォン+ し:・・・そうだね。そうだね(半目で>渚 渚&稀石弟妹 妹:も、燃えちゃわないですよねー?(ちょみっと触ってみる)>レレオさん 風雷 雷:投げっぱなしで何が がんばってみましたー だ。(ちょっと声真似して)>渚 渚&稀石弟妹 渚:(´・ω・`)>シフォン君 命王の主 (ああ、なぎーが可愛い) 命王の主 うむ! しかしこれはある意味恐ろしいな。昔は甘味が貴族階級くらいしか手に出来なかったのもうなずける。病みつきになってしまうぞ。>シフォン君 渚&稀石弟妹 弟:相変わらず、だね。(小さく笑い) けど、ちょうどよかった。話したいと、思ってたし。>ウインドさん シフォン+ れ:俺様が燃やしたいと思えば燃える。・・・(間)・・・大丈夫だ、お前を燃やそうなんざ思ってねえ(にたあと笑い>マリ シフォン+ し:・・・ま、余計なことはしないほうがいいかもしれないけどね。シンプルに。>渚 渚&稀石弟妹 渚:マネされたー。(うれしそう) トウマ君は優しいから、アレで大丈夫だよきっとー。(あはー)>エクレールちゃん 渚&稀石弟妹 渚:(*・ω・*) <可愛い 風雷 風:そ、そう、かな?(ちょっと赤くなって) ……えと、えっと、何、話そうか?(おずおず>トウマくん 風雷 雷:そうかもしれんが、フーコはダメだぞ。(はぁ、とため息ついて>渚 渚&稀石弟妹 妹:∑(゚Д゚) ……(((((・ω・;) >レレオさん シフォン+ し:そうなんだよね、甘いものを作るのは大変なんだ。ボクも元の世界じゃそうは食べられない。>命王 シフォン+ し&れ:(くすくすくす。笑い方よくにてる)>マリ 渚&稀石弟妹 弟:ん。……クリスマスのとき、さ。>ウインドさん 渚&稀石弟妹 渚:なんとかなるってー。ならなかったら、ちょっかいをかけにいこー。(あはー。遠くで二人の様子を見ながら)>エクレールちゃん 渚&稀石弟妹 渚:そうそうー。ちょっとだけ背中を押してあげるくらいで大丈夫大丈夫ー。(にゃははー)>シフォン君 渚&稀石弟妹 妹:(゚Д゚;≡;゚д゚) >シフォンさん、レレオさん 命王の主 おいおい、いぢめてやるなよ。(くっくっくと笑う)>シフォン君とレスレクティオ@マリちゃん(゚Д゚;≡;゚д゚) 風雷 風:……クリスマス?(またまた思い出して、真っ赤になってちっちゃくなる) ……うん。>トウマくん シフォン+ し:ま・・・行く末を見させてもらおうかな。どっちに転んでも楽しくなりそうだし(くすくす>渚 風雷 雷:……ふん、そうだな。(くすっと笑って、ホットチョコ)>渚 ウェイトレス&ウェイター 雷風様、いらっしゃいませ~! 雷風 (窓飛ばしたー) シフォン+ し:あはははは、ごめんごめん。あんまりいい顔するからついね。大丈夫、レスレクティオは嘘つくようなやつじゃない。信じてあげなよ。>マリ 渚&稀石弟妹 弟:マリと話してたの、実はちょっとだけ聞こえてた、んだよね……>ウインドさん 雷風 風:え?(ぽかん) ……え、え、え!?(あわわわ)>トウマくん 渚&稀石弟妹 渚:もう、そんなこといってー。ちゃんと上手くいかせてみせるもん!>シフォン君 渚&稀石弟妹 渚:うんうんー。あ、それいいなー。一口ちょーだい♪>エクレールちゃん 渚&稀石弟妹 弟:……っていうと、面白いリアクションが見れるよって、さっき渚さんが。>ウインドさん 雷風 風:……構わんが、一口だぞ?(コップ差し出して>渚 シフォン+ し:だといいねえ。まあ、この店のことだからその可能性もなんだかんだで高いと思うけどね。だからこその傍観だよ。>渚 命王の主 (あびー、また名前ーww) 雷風 風:(どーしよ、どーしよって感じでわたわた)……ふぇ?(きょとん) ……あうぅぅぅ(恨めしげな、恥ずかしいような、なんともいえない表情)>トウマくん 雷風 あ:ごめんwww 渚&稀石弟妹 妹:も、もう、からかわないでくださいー。(ふー、と息をはいて) で、ではー。(ぴと、と触ってみる)>シフォンさん、レレオさん シフォン+ れ:(熱はないのに炎があるふしぎ)>マリ し:ね?(くすくす 渚&稀石弟妹 弟:(う、ときまりの悪そうな顔して) よくわかんないけど、ごめん。からかうつもりは……なかった、っていうと嘘になる、けど。悪気はなかったんだ。>ウインドさん 渚&稀石弟妹 妹:ううん、なんだか不思議な感じです。(驚いたような楽しそうな顔して)>レレオさん 雷風 風:う、ううん。怒ってなんか、ない、けど……。……ホントに、ホントに聞いてないの?(ちょっとうるうる>トウマくん 渚&稀石弟妹 弟:聞いて、ない。そこまで慌てるなんて、一体何を、話してたのさ?(首かしげて)>ウインドさん 渚&稀石弟妹 渚:わーい、ありがとー(一口飲んで) うん、おいしー♪>エクレールちゃん シフォン+ れ:俺様たちの世界じゃそこまで珍しくもないんだがな、こういうのも。>マリ し:魔物が人間と一緒にいるのは珍しいけどね。 雷風 風:……女の子の、秘密のお話!(意地悪そうにウィンクして、舌を出す>トウマくん 雷風 雷:……あれじゃばれてもおかしくないと思うんだがな。(ためいき 渚&稀石弟妹 妹:ですかー。漫画みたいです。(楽しそうにさわさわ。なれてきた)>レレオさん 渚&稀石弟妹 弟:(どきどき。) ……まぁ、いいけどね。(ごまかすように素っ気無く)>ウインドさん シフォン+ し:いやあ、鋭い人間だけじゃないからねえ(くすくす>エクレール シフォン+ れ:・・・どーん!(一気に炎がふくれあがる。熱はないけど>マリ 渚&稀石弟妹 妹:トウマは鈍いですからねー。 渚:まぁ、あのくらいの男の子ならあんなもんじゃないかなー。鈍いなんて言っちゃかわいそうだよー。(あはー) 雷風 風:(目をごしごしして、熱い緑茶を飲んで一息) ……あ。ごめんね?>トウマくん 雷風 雷:……しかしなんだ、傍から見ているぶんには面白いな、これは。 渚&稀石弟妹 妹:……!!Σ(゚ロ゚; 三 ;゚ロ゚) (言葉にならないほど驚いた) >レレオさん 渚&稀石弟妹 弟:? なにがさ?(きょとん)>ウインドさん 命王の主 まったく、さっさと告白しないやら。(ケーキ食いながら。野次馬状態!)>トウマとウインド 雷風 風:えっと、面白い反応、できなかったかなー、って。(たはは>トウマくん 雷風 雷:傍観者は無責任なことを言えるものだ。>命王 シフォン+ れ:がっはっははははは、あはははは、いい驚きっぷりだ。>マリ 命王の主 (しないのやら、だな) 渚&稀石弟妹 渚:ですよねー。(あはー、と笑って、さりげなーくえくやんにくっつく)>エクレールちゃん#傍から見ているぶんには面白い 命王の主 ふふん、私の傍観者歴をなめるなよ。あ、自分で言ってて悲しくなってきた。(orz状態)>えく 渚&稀石弟妹 弟:そ? 十分、面白かった、けど。(小さく悪戯っぽい笑みを浮かべて)>ウインドさん 渚&稀石弟妹 妹:……(むぅー、と、目にちょっと涙をためてスネてるような怒ってるような顔)>レレオさん 雷風 雷:……近いぞ。(ジト目。抵抗はしないけど>渚 雷風 雷:墓穴を掘ったな。(くすりと笑って、ホットチョコすする>命王 渚&稀石弟妹 渚:まぁまぁー、いいじゃないー。(すりすり)>エクレールちゃん 雷風 風:う。(>△<) 雷風 (みたいな顔して)>トウマくん 雷風 雷:……まぁ、貴様なら、な。(ちょっとそっぽ向いて>渚 命王の主 お前たちは随分と仲がいいな。(ホットチョコ覗きこんで)>えくやんとなぎー シフォン+ れ:はははっははは、すまんすまん。うちの大将に似て、俺様もいたずら好きでな(野太い腕でなでなで>マリ シフォン+ し:・・・こっちはこっちで。やれやれだなあ。>渚、エクレール 雷風 雷:……珍しいなら、少し飲むか?>命王 渚&稀石弟妹 弟:(くす、と笑い) それにしても、秘密って言われると、余計気になる。オレには言えない、こと?(首かしげ)>ウインドさん 渚&稀石弟妹 渚:えへへー、わーい。エクレールちゃん大好きー!(ぎゅー)>エクレールちゃん 渚&稀石弟妹 渚:うらやましいでしょー。(あはー)>命王さん、シフォン君 命王の主 おお、ありがたい。(ちょびっとだけホットチョコ飲む)……(すごい えがお)>えく 渚&稀石弟妹 妹:( ・ω・) (大人しく撫でられている。泣き止んだ)>レレオさん シフォン+ し:そうだね、うらやましい。ボクも「いた」んだけどなあ(途中でカメラ(中の人へ)目線で>渚 雷風 風:……今は、言えない、かな?(あわてつつ>トウマくん 雷風 雷:やめろ、暑苦しい///(できるだけ顔見ないように)>渚 命王の主 いや別に……ん?(何か違和感を感じているようだ) ……いや、まぁいいか。>なぎー 渚&稀石弟妹 渚:ふみゅ?(きょとん)>シフォン君 渚&稀石弟妹 弟:ふぅん? じゃあそのうち、聞かせてくれる?>ウインドさん シフォン+ れ:・・・そうだ。ほいよっと(マリたんをひょいっと持ち上げて背中に乗せる>マリ シフォン+ し:なんでもないよ、なんでもさ。むかーしむかし、前世くらいの昔、なんだかここで似たようなことがあった気がするだけさ(流し目>渚 渚&稀石弟妹 渚:だいじょぶだいじょぶ、今は冬だからー♪(あはー)>エクレールちゃん 渚&稀石弟妹 渚:うにゃー?(きょとん)>命王さん 渚&稀石弟妹 妹:ひゃ、ひゃわー?(びっくり)>レレオさん 雷風 風:……うんっ。 その、きっと、言えるように、がんばるね。(にこ>トウマくん 渚&稀石弟妹 渚:そっかー。よしよしー。(なでなで)>シフォン君 命王の主 (えくやんの態度見て)……その、なんだ。お前たちは、その、……衆道の逆というか……、(言葉を濁している)>なぎー 渚&稀石弟妹 弟:(どきどきどき) あー、うん。楽しみに、しとく。(なんでこんな緊張してんだろ、と内心首を傾げつつ)>ウインドさん 雷風 雷:気温的な問題じゃないから言ってるんだ。(ぷいっ>渚 渚&稀石弟妹 渚:ふむふむなるほど、鈍いわけじゃないけど、感じたことを解釈する経験値が足りないんだねー。(ほほぅ、みたいな顔で)<告白する宣言にどきどきしてるトウマ君 渚&稀石弟妹 渚:なかよしさんだよー?(あはー)>命王さん シフォン+ し:ほんの詫びのつもりだ。どうだ高ぇだろ(立ちながら。何度も言ったけど、サイズはラオウの馬なみである。立てばめっちゃいい景色>マリ シフォン+ し:おや。・・・なんだか久しぶりな感覚な気がするな。>渚 命王の主 ……そうか、なかよしさんか。うん、そうだな!(貼り付けたような笑顔)>なぎー 雷風 風:(どきどきどき) あ、そ、その、気を長くして、その、待っててね?(なんであんなこと言っちゃったんだろう、みたいな)>トウマくん 渚&稀石弟妹 妹:は、はわー。高いです。すごーい。ち、ちょっと怖いですがー。(えへへ、と照れ笑いして)>レレオさん 渚&稀石弟妹 渚:元気だしてねー。(あはー)>シフォン君 渚&稀石弟妹 渚:そうですよー。(あはー)>命王さん 渚&稀石弟妹 弟:ん。了解。というか、そんなに言い難いことなら、無理しなくても、いーけど……?(ちょい首かしげて)>ウインドさん シフォン+ れ:そのうち慣れるだろ。ほーれほーれ(少し周りを歩く>マリ シフォン+ し:まあ大丈夫だよ。昔は昔、今は今さ。>渚 雷風 雷:……まぁ、仲は悪くないな。>命王 渚&稀石弟妹 妹:ひ、ひゃうー。(ぎゅ、と背の毛(?)を掴んで。びびってはいるけど楽しそう)>レレオさん 雷風 風:ううん、言いにくくなんか、ないけど。……その、待ってたほうが、楽しいっていうか、なんていうかー(あうあう>トウマくん 渚&稀石弟妹 弟:そっか。(にん、と笑って) じゃあ、楽しみにして、待っとく。>ウインドさん 雷風 風:……うん!(恥ずかしそうだけど、にこっと笑って>トウマくん シフォン+ れ:ふー。こんなもんか? 揺らさないようにするのは神経使うぜ>マリ 渚&稀石弟妹 渚:まーまー、たまには甘えてくれたってよいのですよー。(あはー、と笑い)>シフォン君 渚&稀石弟妹 妹:はい! ありがとうございましたー。(ぺこりー) オマケ: とまかぜ 10年後if
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あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行 か き く こ か 片瀬梓(かたせあずさ) 撮影時年齢:12歳 生年月日:05月10日 星座:おうし座 片野田唯(かたのだゆい) 撮影時年齢:13歳 生年月日:02月18日 星座:みずがめ座 加藤あんな(かとうあんな) 撮影時年齢:9歳 生年月日:09月19日 星座:おとめ座 かな(かな) 撮影時年齢:10歳 生年月日:1995年06月03日 星座:ふたご座 金谷美緒(かなやみお) 撮影時年齢:12歳 生年月日:02月14日 星座:みずがめ座 金子美穂(かねこみほ) 撮影時年齢:9歳 生年月日:1996年10月13日 星座:てんびん座 加山しょうこ(かやましょうこ) 撮影時年齢:12歳 生年月日:1993年08月29日 星座:おとめ座 唐澤麻実子(からさわまみこ) 撮影時年齢:12歳 生年月日:06月22日 星座:かに座 華燐(かりん) 撮影時年齢:13歳 生年月日:12月15日 星座:いて座 川口理菜(かわぐちりな) 撮影時年齢:15歳 生年月日:02月08日 星座:みずがめ座 川口ひとみ(かわぐちひとみ) 撮影時年齢:10歳 生年月日:1996年03月11日 星座:うお座 [川奈綾恵]](かわなあやめ) 撮影時年齢:11歳 生年月日:1994年06月11日 星座:ふたご座 川本順子(かわもとじゅんこ) 撮影時年齢:14歳 生年月日:10月16日 星座:てんびん座 カンナ(かんな) 撮影時年齢:12歳 生年月日:1992年07月12日 星座:かに座 き 岸波莉穂(きしなみりほ) 撮影時年齢:13歳 生年月日:1992年04月23日 星座:おうし座 北島ミキ(きたじまみき) 撮影時年齢:10歳 生年月日:1996年06月27日 星座:かに座 木戸結菜(きどゆいな) 撮影時年齢:8歳 生年月日:1998年03月04日 星座:うお座 木戸若菜(きどわかな) 撮影時年齢:10歳 生年月日:1995年11月01日 星座:さそり座 木下尚美(きのしたなおみ) 撮影時年齢:13歳 生年月日:12月24日 星座:やぎ座 木村美樹(きむらみき) 撮影時年齢:12歳 生年月日:1991年12月09日 星座:いて座 木村凛(きむらりん) 撮影時年齢:9歳 生年月日:1998年3月18日 星座:うお座 桐嵯梨(きりさり) 撮影時年齢:14歳 生年月日:1991年04月26日 星座:おうし座 桐村萌絵(きりむらもえ) 撮影時年齢:15歳 生年月日:1989年09月13日 星座:おとめ座 く 久保田麗香(くぼたれいか) 撮影時年齢:15歳 生年月日:1990年10月31日 星座:さそり座 工藤あゆり(くどうあゆり) 撮影時年齢:12歳 生年月日:1993年06月24日 星座:かに座 倉田みな(くらたみな) 撮影時年齢:14歳 生年月日:1991年07月04日 星座:かに座 倉持明奈(くらもちあきな) 撮影時年齢:15歳 生年月日:1990年08月21日 星座:しし座 栗木美咲(くりきみさき) 撮影時年齢:14歳 生年月日:04月15日 星座:おひつじ座 黒田愛姫(くろだあいき) 撮影時年齢:11歳 生年月日:1994年05月24日 星座:ふたご座 黒田美也(くろだみや) 撮影時年齢:9歳 生年月日:1997年02月01日 星座:みずがめ座 こ 児玉さきほ(こだまさきほ) 撮影時年齢:11歳 生年月日:1993年12月21日 星座:いて座 小林万桜(こばやしまお) 撮影時年齢:13歳 生年月日:1992年01月12日 星座:かに座 小仲美咲(こなかみさき) 撮影時年齢:14歳 生年月日:01月12日 星座:やぎ座 近藤美香(こんどうみか) 撮影時年齢:14歳 生年月日:09月26日 星座:てんびん座
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その5より 「おおおにいさん!! きょきょきょうは、れれれいむをぎゃくたいしてね!!!」 翌日、れいむは男の足音が聞こえてくるや、男の言葉を待たずして、精一杯の声でそう叫んだ。 そうでもしないと、奮い起した勇気がいつ萎んでしまうか分からないからだ。 現に、今のれいむは朝から一度も震えが止まらなかった。 しかし、言ってしまった以上、後戻りはできない。する気もない。 自分の存在意義がかかっているのだから。 「ほう、ようやくお前の出番が来たか。待ちくたびれたよ」 男はさも嬉しそうに、扉越しに声をかける。 対して、まりさとありすは、何を馬鹿な事を!! と言わんような口調で、れいむに詰め寄ってくる。 「れいむ!! なにをいってるの!! ゆっくりばかなことはいわないでね!!」 「そうよ、れいむ!! れいむがぎゃくたいされることはないわ!! ここは、まりさととかいはのありすに、まかせておけばいいのよ!!」 まりさもありすも、予想通り、れいむを止めにかかる。 しかし、ここで虐待を止められるわけにはいかないのだ。 まりさと対等になるためにも。 ありすより先に、まりさにプロポーズするためにも。 「まりさ、ありす、ゆっくりありがとう!! でもれいむはへいきだよ!! きょうは、ゆっくりしていってね!!」 「ゆぅぅ!! うそつかないでね、れいむ!! こえがふるえてたよ!! れいむがいじめられることなんてないんだよ!! きょうはまりさにまかせてね!!」 「もうきめたんだよ、まりさ!! それに、いつまでもまりさとありすにたよってばっかりじゃいられないよ!! ゆっくりりかいしてね!!」 「れいむこそゆっくりりかいしてね!! れいむがいじめられること、ないんだってば!!」 「なんといわれても、れいむのかんがえはかわらないよ!! おにいさん!! ゆっくりはやく、れいむをつれていってね!!」 埒が明かないと感じたれいむは、さっさと男に連れて行けと要求する。 いつまでもまりさやありすと話をしていると、せっかく奮い立たせた勇気が萎えてしまいそうになるのだ。 そのため、多少強引ではあったが、れいむは二匹との会話を切り上げた。 「ふふ、久しぶりに、れいむを苛め倒すことが出来るよ。楽しみで仕方がないぜ」 男はれいむの部屋の鍵を開けると、扉を開けた。 その手には、一月ぶりに見る、恒例の箱が収められている。 この部屋と虐待部屋を行き来するのに、かつて男が使っていたものだ。 れいむはそれを見るや、体が委縮してしまう。これから虐待をされるのだと、否応なしに思い知らされるのである。 「さあ、れいむ。この箱の中に入れ」 男が木箱の蓋を開けて、命令してくる。 両壁からは、突然まりさとありすの声が聞こえなくなった。 何を言っても無駄だと気づいたのだろうか? それはそれで好都合だが、いざ声が聞こえてこないと不安になってくるのも事実だ。 生物(?)の心理とは、本当に不思議なものである。 れいむが完全に入ったことを確認した男は、木箱の蓋を閉める。 そして、れいむに一言言葉をかけた。 「お前だけは、利口なゆっくりだと思っていたのに、どうやら俺の見込み違いだったようだな」 利口なゆっくり。 この場合、頭がいいという意味ではなく、卑怯・狡猾という意味であろう。 二匹に虐待を任せ、一匹気楽に過ごしていたれいむに対する皮肉であろうか? 何とでも言うがいいと、れいむは心の中で反発した。 男は知らない。 虐待されることこそが、れいむの望みであることを。 これこそが、自分がこれから生き残る上での最善の方法であることを。 虐待されることは、すなわち将来への布石なのだといういことを。 自分が勝者だとおもっているであろう男は、れいむから見たら自分に従って動くピエロのようなものであった。 男の規則正しい足音が聞こえ始めた。移動を開始したのだろう。 これから一か月ぶりに、れいむは虐待を受ける。 れいむは、再度耐えしのぐ決意を固めた。 およそ一月ぶりに受けた虐待は、予想通り、死んだ方がマシといえるほど苦しいものであった。 それでもれいむは必死に歯を食いしばり、男の責苦に耐え続けた。 悪魔の拷問ような一時間が過ぎた時、れいむはあまりの激痛に意識を手放してしまった。 それでも男はきっちり時間どおり終えて、部屋に戻してくれた。 れいむが目を覚ましたのは、翌日の朝方であった。 虐待を受けてから、丸々20時間近く眠っていたことになる。 昔は虐待を受けても、ここまで長く休息を取ったことはなかった。 やはり、久しぶりの虐待に、体が付いてこなかったのだろう。 れいむは起き上がると、未だ痛みの引かない体を引きずりながら、ドッグフードと水の置かれている部屋の隅に向かい、もそもそと食べ始めた。 まりさとありすはまだ寝ているのか、物音一つ聞こえなかった。 少し残念ではあるが、れいむももうひと眠りしたいので、好都合でもあった。 何しろ、れいむは今日も男の虐待を受けるつもりなのだから!! まりさやありすに言えば、絶対に反対されるだろう。昨日の様子を見て入れば、考えるまでもない。 しかし、虐待を一回受けた程度でまりさと対等になったなどというおこがましいことは、さすがにれいむも考えていなかった。 まりさの受けた回数と同じとまではいかなくとも、少なくとも一週間分くらいは虐待を受けなくては、まりさと同じ位置に並べない。 だからと言って、ありすがいつまりさに告白するか分からない以上、三匹で順番に虐待されるなんて、悠長なことは言っていられない。 ほんの一月前までは、毎日のように虐待をされ続けてきたのだ。 それでも、れいむは生きている。悔しいが男の加減は、それだけ正確なのだろう。 これで障害が残ったりするなら考え物だが、そんなこともない以上、れいむは今日も明日も明後日も虐待してもらわなければならない。 そのためには、まず体力を回復させることが、何をおいても重要である。 れいむは食べ終わると、再び男がやってくるまで、眠りについた。 「れいむ!! いいかげんにやすんでよ!!」 「そうよ、れいむ!! これいじょうむりはやめてね!!」 れいむが虐待される決意をしてから、一週間が経過した。 まりさとありすは、2〜3日はれいむを説得し続けたが、れいむが以前のありすのように意志を曲げないと分かると、次第にれいむの心意気をくんでくれるようになった。 しかし、それでいて二匹のこのセリフ。れいむを行かせまいと必死で止めている。 納得したというのに、二匹がれいむを止める理由。 それは、れいむがこれで一週間連続で虐待をされ続けているためである。 どんなに止められようと、れいむは虐待され続けた。 男もそんなれいむの狂気じみた様子に、何か思うところがあったのだろうか? れいむの言い分を聞いて、毎日虐待をし続けてくれた。 しかし、虐待を受けているというのに、れいむは嬉しかった。 自分の思い通りに事が運んでいることに満足していた。 れいむにどんなにやる気があろうと、目下最大の懸念は、男がれいむを指名してくれるかというものであった。 如何に自分から名乗り出ようと、れいむを心配するまりさとありすも必ず名乗りを上げてくる。 心配してくれるのは嬉しいのだが、この時ばかりは、二匹のお節介も鬱陶しいと思わざるを得なかった。 気分屋の男だ、その日の気分次第ではれいむを虐待してくれないかもしれない。まりさやありすを選ぶかもしれない。 しかし、れいむには時間がないのだ。最短でまりさと対等にならなければならないのだ。 それを男は見据えているかのように、れいむを虐待してくれる。 れいむは、すんなりと事が運ぶことに満足し、今日も虐待の痛みに必死で耐えた。 虐待が終わり、れいむは部屋に戻された。 いつもなら食事をしてすぐに寝付くのだが、今日のれいむは中々寝られなかった。 嬉しかったのだ。 れいむの目安としていた一週間が終わったのだ。 これでやっとまりさとありすに、負い目を感じることはなくなる。 まりさと同じ高さに立てる。 そう考えると、ついついニヤケ面になってしまい、体の痛みも忘れてしまいそうになる。 そんなれいむに、両隣から声が掛って来た。 「れいむ!! だいじょうぶなの!?」 ありすの声である。 余程心配だったのだろう。 れいむの企みを知らぬありすは、必死にれいむの名を呼び続けてくる。 「れいむ!! あしたはぜったいにまりさがぎゃくたいされるからね!! これいじょう、れいむがいくんだったら、ぜっこうだよ!!」 まりさの言葉。 絶交とは、温和なまりさがよく口にしてきたものである。 危なかった。ノルマが達成した後で助かったものだ。 まりさと一緒になるために頑張っていたのに、そのまりさに嫌われてしまっては、本末転倒である。 「ゆっ……わかったよ、まりさ……あしたは……まりさにまかせる…ね……」 「ゆっ!?」 今まで頑として、まりさの言葉に耳を傾けなかったれいむが、いきなり素直になったのを受け、まりさは言葉を詰まらせた。 しかし、れいむの言葉はまりさにとっても、嬉しかったのだろう。 久しぶりに、まりさの声が落ち着きを取り戻した。 「ゆうぅ!! やっとれいむが、まりさのいうことをきいてくれたよ!!」 「ごめんね……まりさ………しんぱいばっかり……かけて」 「まったくだよ!! ゆっくりはんせいしてね!!」 「ゆっくり……はんせいするよ……」 「れいむ!! あしたはまりさだけど、そのつぎはありすがいくからね!!」 「ゆっ……ゆっくり…りかいしたよ……ありす……がんばってね……」 「まったく、しょうがないわね!! あとはとかいはにまかせなさい!!」 「おねがいね、ありす……でも……そのつぎは………またれいむがいく……からね」 「なにいってるの、れいむ!! れいむはしばらくおやすみよ!!」 「そうだよ、れいむ!! あとは、まりさとありすにまかせてね!!」 「だめだよ……れいむだって……まりさとありすの……やくにたちたいよ……ゆっくりなかまはずれは……やめてね」 「ゆぅぅ……やっぱりれいむはいじっぱりだよ!!」 まりさは最後に困ったような言葉を吐きながらも、最終的にはそれを認めてくれた。 元々、れいむが虐待をされることに反対だったわけではなく、れいむの行き過ぎる行いに対して苦言を呈していたのである。 れいむがしっかりと順番を守ってくれるのなら、まりさはれいむの意志を尊重してくれるつもりなのだ。 やはり、まりさは最高のゆっくりである。 この一週間、地獄の苦しみに耐えたかいがあったというものだ。 これで、準備は整った。 後はありすより先に、まりさに告白をするだけ。 しかし、物事にはタイミングというものがある。 少しでも確率を上げるためにも、その時に告白するのがベストだろう。 あの呑気でお人よしのれいむは、この時もうすでに存在していなかった。 世の物事すべてを損得の計算で考えられるように変わってしまったのである。変わらざるを得なかったのである。 それだけこの異常な空間が、れいむを変えてしまったのである。 しかし、れいむは自分が変わってしまったことに気付きもしない。いや、例え気づいていても、どうも思わないだろう。 すでに賽は投げられたのだ。 もう振り直しは出来ない。どの目が出ようと、突き進無以外道はない。 れいむは、そのまま少しの間二匹とお喋りをし、その後すぐに意識は深い深い海の底に落ちていった。 自分の成功を信じながら。 れいむの無茶苦茶な一週間が終わり、まりさとありすを含めて、三匹でサイクルを組んで虐待される日々が始まった。 すでにまりさ→ありす→れいむと一回り虐待は終了しており、今日はサイクルが始まってから、れいむが二回目の虐待を受ける日であった。 それと同時に、れいむが例の作戦を実行に移し出すと決意した日でもあった。 今日、男の虐待から戻ってきたら、まりさに告白しよう。 れいむはそう決めていた。 そのタイミングを選んだ理由はいくつかある。 一つ目は、虐待帰りだということである。 普通に告白をするより、虐待を受け心身ともに疲れている方が、まりさの気を買えるだろうという、れいむなりの考えである。 それなら、虐待一週間を終えたすぐの方がいいのではと思うかも知れないが、これについても、れいむなりに思うところがあった。 あの場で告白してしまったら、れいむの考えを見透かされる可能性があったからである。 見透かされるとは、虐待を受け続けた理由が、まりさに告白するためだとバレテしまうことを意味する。 そんなことを知られては、計算高いゆっくりだと、逆に引かれてしまいかねない。 しかし、数日置けば、さすがにそこに結びつけることはなくなるだろう。 二つ目は、あまり悠長に構えている時間もないということである。 作戦はただ告白するだけでなく、ありすより先にするというのが根幹の部分にある。 れいむも出来ることなら、もっと時間を置きたいのだ。 虐待のノルマを達成したといっても、それは所詮れいむだけが考えていることである。 まりさからすれば、れいむなんてまだまだ苦しんでないよと感じられるかもしれない。 だからこそ、今後もっと虐待を受け続けていけば、それだけまりさに近づくことが出来るのである。 しかし、悠長に構えていてありすに先を越されてはたまらない。 そういった様々な要素を考えまとめ、れいむは今日まりさに告白することを決意したのである。 男に虐待部屋に連れてこられ、今日も虐待が始まった。 その日れいむに怯えはなかった。 いざ告白を決意しても、ちゃんとまりさに伝えることが出来るか不安でいっぱいなのだ。 それに、ちゃんと告白できたとしても、まりさがれいむの告白を受けてくれるかどうかも分からない。 その気持ちが、虐待の不安を押し退けてしまったのである。 体が虐待に慣れてきたことや、虐待内容が以前行われた事の繰り返しであるということも、れいむにあまり不安を与えない要因となったのだろう。 れいむは、虐待の痛さに必死で耐えながらも、頭の中では今後のことばかりを考えていた。 虐待は終了し、れいむは部屋に帰された。 いよいよ告白の開始である。 痛さと疲れはあるものの、ゆっくりのくせにアドレナリンでも出ているのか、れいむはそれをほとんど感じなかった。 ゆっくりは思い込みの生物であるという学説がある。 思考のすべてを今後のプロポーズに費やしたれいむは、自分が痛いということを忘れてしまい、それが体にも影響しているのかもしれない。 ある意味羨ましい体である。 と、れいむがどういうふうに切り出すか悩んでいると、当のまりさの方かられいむに声をかけてきた。 「れいむ!! ゆっくりだいじょうぶだった?」 「ゆぅ!! ゆっくりだいじょうぶだよ!! ぜんぜんへっちゃらだよ!!」 いつも通りのやり取りであるが、れいむは言葉にしてからしまったと思った。 虐待後を狙ったのは、苦しみながらも告白することで、まりさの気を最大限引き寄せる効果を狙ってのつもりだったのに、うっかりと普通に話をしてしまった。 考えに夢中で痛さを感じないのも良しあしである。 こうなったら作戦実行日を変えるか? いや、やはりそれは出来ない。 ありすがいつ告白してくるか分からないのだ。あまり時間はかけたくない。 それに、せっかく今日に計画を合わせてきたのだ。 れいむは気持ちの面でも最高潮に達している。今なら、れいむの有りっ丈の気持ちをまりさに伝えきることが出来る。 れいむは、無駄な事を考えることは止めた。 最初から出鼻を挫かれたのだ。もう怖いものなどありはしない。当たって砕けろ!! いや、砕けたくはないけど、そんな意気込みで言え!! 本心をまりさにぶつけることにした。 「まりさっ!!」 「ゆっ!? なあに、れいむ?」 「れいむは、まりさがだいすきだよ!! まりさのことを、ゆっくりあいしているよ!! れいむといつまでもゆっくりしていってね!!!!」 「!!!」 言った!! 言ってしまった!!! もう後には引けない。賽は投げられた。 れいむの愛の告白に、まりさは何も返事を返してくれなかった。 しかし、一瞬、言葉に詰まった様子を見せた。相当驚いているのだろう。 こんな場合だというのに、告白なんてしてくるんだ。無理もない。 れいむは緊張で、喉(?)が乾いて仕方がなかった。 一刻も早く、水を飲みたい。 しかし、まりさの返事を聞くまでは、なんとか我慢するつもりだった。 壁越しの告白のため、姿は見えないのだが、水を飲んでしまったらまりさに振られる気がしたのだ。 様は願掛け、気分の問題である。 30秒が過ぎ、一分が経過しても、まりさは一向に口を開かなかった。 さすがにれいむも焦りだした。 やはり、まりさはれいむのことを好きじゃないのか? れいむじゃ、まりさには釣り合わないのか? 様々な感情が去来する。 しかし、ようやくまりさが口を開いて来た。 考えが纏まったのだろう。 「れいむ……れいむのきもちはうれしいよ」 「ゆっ……」 「まりさもれいむがだいすきだよ……」 「ゆゆっ!!」 「……」 そう言って、まりさは再び沈黙してしまう。 大好きだよ。 愛の告白をして大好きを言われたのだから、普通に考えれば、れいむの気持ちを受け止めたと考えていいのかもしれないが…… その後の間が嫌な気分にさせる。 なんとか傷つけないように断る手段を考えているような気分を感じさせる。 れいむは、やはり自分ではダメだったのかと弱気になった。 しかし、次の瞬間…… 「だから!! だから、まりさといっしょに、いつまでもゆっくりしていってね!!!」 …… ……… ………… れいむは唖然としてしまった。 もう十中八九、玉砕を覚悟していた。 それなのに、まりさはれいむの気持ちをしっかりと受け止めてくれた。 れいむは、ただただ感情を整理できず、言葉を詰まらせた。 「れいむ、どうしたの?」 何も話してこないれいむが気になったのだろう。言葉をはさんでくる そんなれいむの心情に気付かないのが、まりさらしいと言えばまりさらしい。 れいむは、とにかく何か話さなければ、言葉を掛けなければと、考えを纏め上げようとしたが…… 「ゆ……ゆゆ………ゆゆ……」 「ゆっ?」 「ゆ……ゆあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁぁあぁぁ――――――――――――んんんんんん!!!!!!!」 「れ、れいむ!! どうしたの!!」 一気に感情が爆発してしまった。 爆発は涙となって、れいむの目から止めどなく溢れてくる。 嬉しかった。まりさが自分を選んでくれたのが。 嬉しかった。あの虐待された日々が、無駄ではなかったことが。 嬉しかった。れいむにはっきりと居場所が出来たことが。 れいむは、今までの自分の行動を振り返り、延々と泣き続けた。 「れいむ、なきすぎだよ!!」 「ゆぅ……ゆっくりごめんね、まりさ!! でも、れいむ、すごくうれしかったんだよ!!」 「まりさもうれしかったよ!! れいむがすきといってくれて!!」 「まりさ!!」 「れいむ!!」 ようやくれいむは泣きやんだ。泣きやむまで、実に10分もの時間を費やしてしまった。 れいむは水が飲みたかったことも忘れ、まりさとの話に興じ始める。 「れいむ!! いまはできないけど、けっこんしきはここをでられたらゆっくりしようね!!」 「ゆぅ!! そうしようね!!」 「それから、れいむはまりさのおうちにゆっくりくるといいよ!!」 「ゆゆっ!? いいの!!」 「あたりまえだよ!! れいむのおうちはまだできていないんでしょ? それに、れいむはまりさのおよめさんだもん!! いっしょにくらすのは、ゆっくりあたりまえだよ!!」 「ありがとう、まりさ!!」 「まりさのおうちはおっきいよ!! にんげんさんのおうちみたいにおっきいから、ゆっくりたのしみにまっててね!!」 「ゆっ!! ゆっくりたのしみだよ!! ゆっくりはやく、まりさのおうちにいきたいよ!!」 「あと、おちついたら、はねゆーんにもいこうね!!」 「ゆっくりたのしみにしてるよ!!」 人間のお家と同じくらい大きいとは、まりさも大げさに出たものだ。 まあ、所謂物の例えだろう。 しかし、れいむは「うそつかないでね!!」なんて、無粋なセリフを吐くつもりはない。 まりさは、れいむを喜ばせるために言っているのだろう。れいむだって、そのくらい分かるつもりだ。 こんな幸せなひと時を、自分から壊す必要はない。 自分の居場所が出来たばかりか、出会ったときからずっと好きであったまりさと、これからは永遠にゆっくりすることが出来るのだ。 れいむの頭の中は、まりさとの会話でいっぱい幸せいっぱいで、何にも考えられなかった。 しかし、次にまりさが言った言葉が、れいむに重要なことを思い出させた。 「ありす!! ありすも、まりさとれいむを、ゆっくりしゅくふくしてね!!」 「!!!」 そう、作戦が完璧なほどに決まったことで浮かれまくってしまい、すっかりありすのことを忘れていたのである。 れいむはなんと言葉をかければいいか分からなかった。 そもそも勝者であるれいむが、敗者であるありすにかける言葉なんて、どれも陳腐に聞こえるだろう。 裏切ったれいむの言葉なんて、都合のいい言葉としか感じないだろう。 事実、れいむの心の中は、ありすへの優越感で満たされている。 何とか考えずにいようとしても、すぐに思考の中に入り込んできてしまう。 とても甘美な麻薬のようなものだ。 れいむの口から出る言葉も、自然とありすを見下すものになってしまうだろう。 しかし、ありすへの背信行為をしておきながらも、ありすとは親友でいたい。嫌われたくない。 これもまたれいむの本音だった。 それは、勝者だからこそ持ち得ることが出来る、自分に甘く都合のいい考えである。 ありすのことを全く考えてない、自己中心的な思考である。 しかし、例えそれが分かっていようと、れいむはありすとの友情も諦めきれなかった。 それだけありすのことが好きだったのだ。 ありすは、まりさの言葉に、なかなか返事を返さない。 一体、どんな心中でいるのだろう。 自分を裏切り、まりさを手に入れたれいむに、仕返しでも考えているのだろうか? それとも、まりを諦めきれず、虎視眈々とまりさを奪う算段でも整えているのだろうか? 何とかありすに言葉を掛けなければならない。 親友でいてもらうためにも。 れいむが、なんて声をかければいいのだろうと、頭を悩ませていると、ようやく当の本人から反応が返ってきた。 「おめでとう!! れいむ!! まりさ!!」 その言葉に、特に棘があったようには聞こえなかった。 いつものやさしさに満ちたありすの声に聞こえたきがする。 心から祝福しているような気がする。 「ゆっ!! ありがとう、ありす!!」 まりさが祝福を受け、感謝の意を示す。 「けっこんしきには、ぜったいにありすをよんでね!!」 「あたりまえだよ!! ゆっくりかならず、ありすをよぶよ!!」 「ゆっくりれいむをたいせつにしてね!!」 「ゆっくりやくそくするよ!! れいむをいつまでもかわいがるよ!!」 その後、まりさとのやり取りを終えると、ありすはれいむにも声をかけてきた。 「れいむ、おめでとう!! まりさとゆっくりしてね!!」 「ゆっ……ありがとう、ありす……」 「けっこんしても、ありすとはしんゆうでいてね!!」 「ゆぅぅ……」 ありすはれいむを祝福してくれた。 そればかりか、れいむに対して、親友でいてくれとまで言ってくる。 れいむは自分でありすを裏切っておきながら、ありすの寛大な態度に居たたまれなくなった。 それと同時に不審に思った。 ありすは悔しくないのだろうか? 悲しくないのだろうか? れいむがありすの立場なら、決して自分を許さないだろう。 なのに、ありすは祝福してくる。れいむが最も望んでいた言葉をかけてくる。 腑に落ちなかった。自分に都合がよすぎる。 昔のれいむなら、その言葉に何ら疑問を抱かなかっただろう。 しかし、今のれいむは、物事を計算で見るようになってしまっている。 ありすの言い分は、そんなれいむを納得させるには、あまりにも納得の出来ない言葉だった。 折角想いに想っていたまりさと一緒になることが出来たのだ。 なのに、つまらないことで将来への希望を壊されるようなことは、絶対にあってはならない。 本当にありすは自分たちを祝福してくれているのか? 何か不穏当な考えを持っているのではないか? もしありすが何らかの手で自分を陥れようとしているのなら、何が何でも防がなくてはならない。 例え、今後ありすとの友情が壊れようと。 れいむは、ありすの真意を測ることにした。 一夜明けた翌日、今日はまりさが虐待される日である。 男はまりさを虐待部屋へと連れていった。 今がありすと話す絶好の機会である。 れいむは、ありすのいる壁際の方に行くと、真意を質すべく、核心をぶつけた。 「ありす、おきてる?」 「ええ、ゆっくりおきてるわ!!」 「ありす!! れいむ、ききたいことがあるよ!!」 「なにかしら?」 「きのうのことだよ!! ありすは、れいむにまりさがとられて、かなしくないの?」 「……」 「まりさがすきじゃなかったの?」 「……」 「れいむをうらんでいないの?」 「……」 「ねえ、どうなの、ありす!!」 れいむの問いに、ありすは中々反応を示さない。 れいむはゆっくりとありすが言葉を出すまで待ち続けた。 ようやくありすが口を開いて来たのは、一分後であった。 「……くやしいわよ!! かなしかったわよ!! ありすはまりさがすきだったんだもの!!」 ありすは、自分の隠していた感情のすべてをぶつけるかのように、大きな声で叫んできた。 これには、さすがのれいむも、少なからず動揺した。 ありすがこうまで生の感情を出してくるとは思わなかったのだ。 「それじゃあ、どうして……」 「……だって、しょうがないじゃない!! これはこいのかけひきなんだもの!!」 「ゆっ?」 「れいむは、じぶんのことをどうおもってるの? ありすのことをうらぎったとおもってる?」 「ゆぅぅ……それは……」 「さいしょはありすもそうおもったわ!! れいむにうらぎられたって!! でも、じっさいはそうじゃない!! まりさはだれのものでもないんだもの!! まりさにこくはくするのは、れいむのじゆう!! それをうけるのもまりさのじゆう!! そこのありすのはいるよちはないわ!!」 「……」 「ありすがまりさにさっさとこくはくしなかったのもいけなかったしね!! まりさのあいてが、れいむならなっとくだわ!! それに、まりさはれいむのことがすきだったみたいだから、こくはくしてもたぶんふられていたけどね!!」 「ありす……」 「だからありすはあきらめたの!! かこをふりむかないことも、とかいはのたしなみよ!! だから、れいむがきにすることはないわ!! これからもありすのしんゆうでいてね!!」 「……ありす!! ありがとう!! ありがとう!!」 「かんしゃすることなんてないわよ!! ここからでられたら、まりさいじょうにすてきなゆっくりをみつけてやるんだから!!」 「ありすならきっとみつけられるよ!!」 「ありがとう、れいむ!!」 れいむはここに来て以来、三回目の衝撃を受けた。 自分はなんて小さいのだろう。ありすと言葉を交わし、嫌というほど思い知らされた。 自分は決してそんな風に考えられない。 ありすの立場なら、絶対に嫉妬をせずにはいられない。 しかし、ありすはどこまでいってもありすだった。 優しく他人を思いやれるゆっくりだった。 本当に心の底から、れいむとまりさを祝福してくれていたのだ。 れいむは、ありすを疑ったことを悔いた。 そして、同時に感謝した。 こんな最高のゆっくりと知り合えたことを。 ありすと親友になれたことを。 「ありす!! れいむとありすはいつまでもしんゆうだよ!!」 「もちろんよ!!」 れいむは、今最高に幸せだった。 隣には愛するまりさと、親友のありす。 例え姿は見えなくても、スリスリ出来なくても、心が繋がっている。 それが感じられるだけで満足だった。 しかし、今日の幸せはそれだけに留まらなかった。 まりさが虐待を終えて帰ってきた。 それと同時に、壁越しに男からとんでもない一言が飛び出してくる。 「お前たち。今日でお前らの虐待は終了する」 「!!!」 突然の男の発言に、れいむは驚きのあまり、餡子を吐いてしまいそうになった。 何とか飲み込んで、事なきを得たが。 「ゆっ!!! ほ、ほんとうなの!?」 「ああ。飽きてきたしな。明日、部屋から出してやるよ!!」 「ゆうううぅぅぅぅぅぅぅ―――――――!!!!!」 れいむが雄たけびを上げる。 まさか、婚約した翌日に、この辛く苦しい虐待まで終わることになるとは!! 人間でいえば、盆と正月とクリスマスがいっぺんに来たようなものである。 「やったああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――――――――!!!!」 遂に、遂にここから出られるのだ。 まりさとありすに会えるのだ。 スリスリ出来るのだ!! 隣では、二匹とも感無量なのか、一言も言葉を発しなかった。 「それじゃあな」 そう言って、男の足跡は遠ざかっていく。 れいむは、すぐさま二匹に声をかける。 「まりさ、ありす!! でられるんだよ!! やっとここからでられるんだよ!!」 「ゆう!! ながかったよ!!」 「やっと、ここからでられるのね!!」 「まりさ!! あしたはいっぱいすりすりしようね!!」 「ゆっ!! そうだね。れいむ!!」 「あしたがたのしみね!!」 「ゆっくりたのしみだよ!!」 れいむの頭の中には、男が嘘を付いているという考えは一切ない。 別に昔の純粋なれいむに戻ったという訳ではなく、単に嬉しすぎて頭が回らないのだ。 もっとも、男はちゃんと出してやるつもりなので、考えたところで、れいむの杞憂に終わるのだが。 早く明日が来ないだろうか? れいむは浮かれて、なかなか寝付けなかった。 その7へ
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前置き ゆっくりのセリフに読みやすくなる程度に度漢字を使用しております 大きさ補足[赤ゆ=ビックリボール 通常種=ソフトボール ドス=バスケットボール 小型種=野球ボール 巨大種=バランスボール] 作:メトロイドマホロイド 「長ぁ、今度はれいむのちびちゃんが帰ってきてないよ!」 「みょ!? あれほど遊ぶときは大人が近くで見張ってろって、言ったのに何してるみょん!」 長みょんがまとめる群れでは、ここ最近子供の失踪が頻発していた この群れの総数は300を超える大所帯である、そのため過去に何度か迷子の捜索もしたことがあった だから最初は長みょんも、この連続失踪の最初のうちは子供の迷子だと思っていた しかし毎日と言ってもいいほどのペースで子供がいなくなる 最初の失踪から1ヶ月、知能の高いぱちゅりーでなくてもおかしいことに気づくゆっくりは多くなっていた 「れいむのちびちゃんどこ行ったのー!!」 森にゆっくりの大声が響く 100匹近いゆっくりが、子供が居なくなるたびに詮索をしているのに、今まで一度も子供が発見されたことはなかった 「ゆぅ、どうせ見つからないんだしもう寝ようよぉ」 「まりさも眠たいよぉ・・・」 数匹のゆっくりが早く帰って寝たいとつぶやく、探索を行うようになって1ヶ月、ほぼ毎日の徹夜である そのせいで日中に行う狩りの時間帯を睡眠に回しているため、満足に食事もできてないゆっくりは多い それにゆっくりにとって夜とは危険が多い時間帯でもあるのだ 「れみりゃだぁああああ!!!!」 「やべでぇ! だべないでー!」 「うっーうっー、ご飯がいっぱいだどー」 「ふっー! ゆっくりはふらんに食べらとけぇ!!!」 群れに突然悲鳴があがる れみりゃと胴付きふらんが狩りを開始したのだ 「みょ、みょん!? やばいみょん! れみりゃとふらんの狩りの時間になってたみょん!」 れみりゃとふらんは夜行性だが、活動開始時間は日が落ちて数時間後と遅い 夜行性といえど、ゆっくりであるが故にゆっくりした時間が必要なのだ 長みょんもその事を把握していた しかし、毎日の子供の失踪と、それを防げない自分の不甲斐なさが焦りを生み、このことを失念させていた 「みんな家に戻るみょん!」 「ゆっくりしてないで逃げるよ!」 「ばでぃざぁああああ、だずげでぇ!!!!」 「いぎゃああああ!!!! でいぶをだべないべぇえええ!!!」 すぐに家に帰れと指示をだすが時すでに遅し、3匹のれいむが捕まってしまった みょんは通常種最強と呼ばれる戦闘能力を持つ、しかし長と呼ばれる実力を持っていたとしても捕食種に勝てるものではない しかも、ふらんは胴付きである、空を飛ぶうえに手足があるという戦闘能力は、みょんと言えど簡単に返り討ちにあってしまう 「ゆぎぃ!!!!!」 「ゆがががががががががががが」 れみりゃが噛み付いたれいむが断末魔をあげる 中身の餡子を吸い出すれみりゃの食事方法は、ゆっくりをすぐさま死へと誘った それに対し、ふらんはの食事方法は丸かじり 自分が食べられる感覚に声を荒げながら、ふらんの右手に捕まったれいむは息を引き取った 「やべでね、でいぶはおいじぐないがらたべ、ゆべぇ!?」 食べないで、そう懇願するれいむの口に空いた右手を入れ、ふらんは中の餡子をこねくり回していた 「ゆばばばばばあば、しゃべ・・・ひゃべで・・・」 れいむは涙を滝のように流しながら止めてと懇願する しかしその願いは届くはずもなく、れいむは死を迎えた 「ゆべっ」 「ふー、ハニーたべるんだぞー」 「うっーうっー、ダーリンの手料理美味しいどー」 料理、と言ってもゆっくりの中身の餡子をこねくり回し柔らかくしただけだ 捕食種はゆっくりを美味しくする方法を知っている事もあり、その事かられみりゃとふらんは少し変わった習性がある それはゆっくりを苦しめて味を向上させるという習性だ その方法は多種多様で、今回のように直接痛みを与えることや、家に監禁して家族を目の前で食べるなど、精神的に苦痛を与える場合もある そしてこの事をこの2種の間では手料理と呼ばれる 「れみりゃは先に帰って子供達にふらんの手料理をあげておくんだぞ」 「うー、わかったどー」 二人でディナーを楽しんだ後、れみりゃはふらんが作った手料理を咥えて巣に戻っていった 「ふらんはもうひと仕事するぞー」 「ゆ"!?」 狩りを再開しようとするふらんの目に、5匹のまりさとありすが目に入った この残っていたゆっくりは、食べられたれいむの家族である せめて遺品だけでも回収しようと、木陰から見守っていたのだ ここならふらんから見えない、そう思って隠れていたが、通常種と夜行性のふらんの夜目は見える範囲が違った ふらんから見ればこの5匹は頭も尻も隠していない状態である 「ふらんにゆっくりたべられろぉ!!!!」 「「「「「なんでばれたのぉ!? こっちにこないでぇ!?!!」」」」」 結局、1匹のまりさと2匹のありすが捕まり、ふらんの家に連れて行かれた 次の日の夜 今日も子供のありすが、日が落ちたというのに帰ってこなかった 探索に向かおうと、長みょんは群れの大人を集めたが、子を失った親以外は探索に行かないと言い張った 「れいむの子供がいなくなってないのに、何で他の子を探さないと行けないの」 「まりさは狩りで疲れてるんだよ。だから早く寝ないといけないんだよ」 「夜遅くまで起きてると肌が荒れてしまうわ。そんなの都会派には許されないってわかるでしょ?」 群れのゆっくりには限界がきていた ほぼ毎日の徹夜、日中にゆっくりできない事、捕食種への恐怖、そして昨晩の胴付きふらんの来襲 長みょんは群れのゆっくりを説得したが、子を失った親ゆっくり以外はけっきょく探索に行こうとしなかった そして今晩も消えた子供は見つからなかった ここは長みょんの群れから少し離れた崖の下にある洞窟 そこに2匹のゆっくりが暮らしていた 「今日のご飯は、ぱちゅりーの大好物の餡子のクリーム添えよ」 「むきゅ〜ん、ぱちゅりーの好みを把握しているなんて、さすがとかいはね!」 「あたりまえじゃないの、だって優秀なぱちゅりーの夫なのよ」 「そんなこと言われると照れちゃうわ、むきゅー」 ありすとぱちゅりーは、外からは見つけることが困難なこの洞窟に居を構えた 「「むーしゃむーしゃ、しあわせー」」 「さすがありすの愛妻料理ね、人間が作ってた料理に匹敵するほどだわ!」 ぱちゅりーの言葉、それは二匹が人間に飼われていた飼いゆっくりであったためだ ありすは生れ落ちたときからの飼いゆっくりだった 美味しい食事、温かい毛布、ゆっくりできる遊具、とかいはなゆっくりハウス 愛でと呼ばれる飼い主に飼われていた、ありすは幸せだった 文句があるとしたら "人間の躾" 程度 でも、その躾を守れば褒めてくれた、美味しいお菓子をくれた しかし成長したありすに思春期が訪れた 「ありすも家族がほしいわ・・・」 生まれて家の外に出してもらったこともなく、家のなかでゆっくりする日々 テレビとよばれる物の中にだけでしか、自分以外のゆっくりを見たこともなかった ありすは、ドラマに出てくるゆっくりの家族が羨ましかった そのドラマは人間の家族とゆっくりの家族を描いた大河ドラマ 『おきゃーしゃんの、しゅーりしゅーりとってみょきみょちいいよ!』 『おとーさんおかーさん喧嘩しないでー!』 『・・・ゆ? 高楽さんの家のれいむが、まりさの本当のおかーさん?』 『おかーさんは本当のおかーさんじゃないかもしれないけど、まりさのおかーさんだよ!』 どんな苦難も家族の絆で乗り越える姿にありすは憧れた それは物語の主人公になりたいという思いではなく、家族が欲しいという願いからだった 飼い主がぱちゅりーを連れてきたのはそんな時だった 「今日から一緒に住むことになったぱちゅりーだ」 「むきゅ〜、ゆっくりしていってね」 「ゆっくりしていってね!」 ありすの結婚相手がほしいと、飼い主が知り合いから結婚相手を貰い受けたそうだ ぱちゅりーは博識だった、しかしそれを鼻にかけることもなく、とても礼儀正しかった 気が合った二人はすぐに仲良くなり、夫婦となるまでさほど時間がかからなかった 数週間後、二匹には子供ができていた ありすが3匹にぱちゅりーが1匹 赤ん坊が、ちびと呼ばれるぐらいに成長してきた時、またもや突然1匹のゆっくりがつれてこられた 「ゆっきゅりしちぇいってね!」 「「ゆっきゅりしちぇいってね!」」 それは赤ん坊のれいむだった 初めての友達に子供達はすぐ仲良くなり本当の兄弟のようにすごした 赤れいむが連れてこられて来た理由は 「道端で倒れてたから、子供達の遊び相手につれて来た」 「れみりゃにおしょわれちゃんだよ!」 れみりゃに襲われたが、親が赤れいむを逃がしたらしい それを飼い主が拾ってきたというわけだ 「ゆっくり理解したわ!」 ありすとぱちゅりーもそれを理解し、赤れいむを家族として向かいいれた そしてそれは赤れいむが着てから1ヶ月ほどたった日であった 飼い主が帰ってきた目に飛び込んできた物、それはバラバラになったお気に入りの茶碗だった 壊した犯人はあの赤れいむだった 「ゆびぃいいいい!? いちゃいよぉおお!!!」 赤れいむは壊した言い訳を言う暇もなく、お仕置きを受けていた 台に赤れいむを固定し、定規を弾き、足を何度も叩くお仕置き 足はゆっくりにとって生活の全てだ、それは移動だけではない ご飯を食べる時に前かがみになるには足を使う、自分からすりすりするにも、この足では上下運動ができない 足、それを失ったゆっくりは口と目を動かすこととしかできなくなるのだ 「やめちぇぇえええ!!!! はんちぇいしましちゃからぁぁぁあああ!!」 「じゃあ何でお茶碗を触ったか聞こうか?」 「き、綺麗だったから、れいむはがまんできにゃかったんだよ! 宝物にしちゃかったんだよ!」 「人間の物にあたったらいけないって言ってたよね? もしあたったらお仕置きするって言ってたよね?」 「ゆ、ゆぅ・・・」 「また何か壊したらもっと痛いお仕置きするからね、わかった?」 「わかっちゃよ・・・」 お仕置きが終わって赤れいむは部屋に戻される、飼い主はありす達に連帯責任として3日間ご飯抜きを言いつけた 「ゆゆ!ありちゅ、しょんにゃにがみゃんできにゃいよ!」 子供達は抗議をした、しかし決定したことは変えないと言い返される 「あー、でも子供のぱちゅりーは3日食事抜くと死んじゃうかもしれないから栄養剤を食べさせてあげるよ」 それから3日後、なるべく動かないで体力を温存していた、それでも3日という食事抜きは長い 栄養剤を食べた子ぱちゅりー以外は全員げっそりしていた 「今日はご飯貰えるからね、ちびちゃん達はゆっくりお利口にしててね」 「「ゆっきゅりりきゃいしたよ!」」 久々に食事が貰えると聞いて子供たちは元気が戻ったのか、全員遊具ではしゃぎはじめた 「ゆっくりした子達でよかったねぱちゅりー」 「そうね・・・」 ぱちゅりーはぐったりしている、元々体の弱い種族だ、栄養が行き届いてる飼いゆっくりと言え、3日の食事抜きの負担は大きい 「元気を出してぱちゅりー、子供達もきっと言いつけを守らないことは悪い事だって理解してくれてるわ」 子供達も今回のことで言うことを聞かないとお仕置きがあることを理解しただろう これでもっと良い子になってくれる しかしありすとぱちゅりーの思いは最悪な形で壊れることになった 「みゃみゃーたしゅけてー!」 「ここきゃらだしちぇぇ!!」 「お兄さん子供達を出してあげて!」 「子供たちは悪ふざけをしただけなのよ、ゆっくり理解してね」 子供達が箱の中に閉じ込められている理由 それは10分前の出来事が原因だった 「3日間食事抜いたからな、ちょっと豪華にしてあげるか」 お仕置きとはいえ3日もご飯抜きにしたのだ 飼い主もこれに懲りただろうと、ちょっとだけ豪華なゆっくりフードとオレンジジュースを用意して部屋に入った 「お前達ゆっくり反省できたかな? 反省できた子には美味しい・・・」 「ばかな飼い主はゆっきゅりしにぇ!」 「え?」 パコン、そんな音と共に飼い主の足に何かがぶつかった それはスィーカー 上に乗り、前のボタンを踏めば前に、後ろのボタンを踏めば後ろに進む メジャーなゆっくり玩具の1つである その上にはありすの子供達と赤れいむが乗っていた 「おにーしゃんいたかった? れいみゅも、おしおきいたきゃったんだよ!」 「そうだよ! ありしゅの、とみょだちを、いじめりゅばかにゃ飼い主はゆっきゅりりきゃいしてね!」 「むきゅん! ばかな、かいにゅしは、いちゃくてうごけにゃいらしいわ! ぱちゅりーたちの勝利ね!!」 「「ゆっゆおー!」」 動かない飼い主を見て勝利を確信した子供たちは勝どきを上げている この作戦の発案者は言うまでもない、子ぱちゅりーだ 子供たちはお仕置きという物を理解していなかった、だから飼い主が友達をいじめたと勘違いしたのだ だから報復しよう、子ぱちゅりーは姉妹と赤れいむにそう言った 言葉を覚え始めた子ぱちゅりーは、覚えた難しい言葉が使い、ありすとれいむに報復を提案した 難しい言葉を使う子ぱちゅりーの言葉、子供たちはそれを凄いと褒め誰も疑わなかった その報復の方法はスィーカーで突撃すること 子ありすが生まれたての時に、スィーカーに誤って轢かれ、大怪我をした事を子ぱちゅりーは憶えていたのだ しかしそれは外皮の弱い赤ゆっくりの場合の話だ 「ちびちゃん達なにしてるのぉ!!!」 ありすは慌ててちび達をスィーカーから下ろし飼い主に謝らせようとする 「あやみゃるひつようにゃんてないよ! これはほうふきゅなんだよ!」 子供達は悪びれている様子がまったくなかった 自分は人間に勝ったんだ、自分は人間より強いのだ、自分より弱い相手に謝罪なんてする必要がない そんな状態の子供達はありすの言葉をまったく聞こうとしてなかった 「お兄さんゆっくり聞いてね! 子供達はちょっとおふざけがすぎただけなのよ・・・お兄さん?」 そこでありすは飼い主の異変に気づいた じっとありす達を見る目の異様な冷たさ それは、ありす達に完全に興味を失くし落胆した目だった そして何も言わずお兄さんは、子供達を掴みあげると箱の中、電子レンジの中に放り込んだ その後、電子レンジの前にありすとぱちゅりーをお兄さんは連れてきた 自分の子供の死に様を見せるために 「お願いします、子供たちを許してあげてください!」 「死ね」 冷たい言葉 優しい飼い主からはじめて聞く単語 どおしてそんな事を言うの? そんな問答をする暇もなく子供達の悲鳴が聞こえてきた 「ゆびぃいいいいいいいい!!?!??」 「が"が"が"が"が"が"が"が"」 「いじゃいよぉおおおおお!!!!」 電子レンジの中をみると、子供達が絶叫をあげながら苦しんでいた 助けようと電子レンジに体当たりをするがびくともしない 針で突付かれても、火で焼かれてもいないのになんで? その時、ありすはお兄さんに見せられた虐待テレビのことを思いだしていた それには、針を刺されるゆっくり、火で炙られ足を焼かれたゆっくり、飾りを壊されたゆっくり ゆっくりできない光景がそこにはあった 悪いことをしたらこれと同じ事をする、それがお仕置きだ、そう教えられた それが今まで良い子にしていた、お仕置きされたことの無いありすの知るお仕置きでもあった しかし目の前のこの箱は一体なんなんだ 子供たちは中に居るだけ なのに苦しんでいる ありすの理解の範疇を超えていた 「ゆ”っ!?」 ポンッ ポップコーンが弾けた様な音と共に、子ぱちゅりーの目が破裂する 「む、むきゅー!?」 「ばじゅでぃいいいいいいい!!!!!」 子ぱちゅりーの目が弾けたのを皮切りに、他の子達にも変化が現れた 「ゆべぇ・・・・」 長女のありすの体中からは、ドロリと餡子を吐き出し 「ゆびぃっ」 次女のありすは上半身が溶け、醜く歪み 「ゆびぃ!?」 三女のありすは子ぱちゅりーと同様に、量目がが破裂し 「ゆ”っ!?」 子れいむは、バラバラに四散した 「むびゅ・・・・」 「あ、あでぃしゅ!ばじゅでぃい!」 ぱちゅりーはその光景に耐えれきれずに気絶 ありすは、この世の物を見ているとは思えない形相で、レンジの中の子の有様を見ながら気絶した 「ゆ、ゆ!? ありす!?ぱちゅりー!?れいむ!?」 気がついたありすが、子供とその親友の名を呼ぶ きっとあれは夢だったんだ、そうに違いない しかしそれは、夢でなくは現実であった 「い”ぎゃあ”あ”あ”あ”あ”!!??」 起きたありすの目の前にあったモノ それは物になった子供たちの姿だった 「ごべんで・・・ごべんべ・・・・」 謝りながら子にぺろぺろを施す こんなことをしても子供は生き返らない、その事をわかっていてもやらずにはいられなかった 数分後、ありすは落ち着きまわりを見渡す 近くにぱちゅりーがすごい形相でまだ気絶したいた それ以外は見たことの無い場所、でもその場所を何と言うかありすは知っていた ここが森という場所だということ、そして理解した、自分達が捨てられた事を 中編へ続く Q.おかしいことに気づくまで1ヶ月っておそくね? A.自分以外にあんまり興味のない餡子脳だとこれぐらいかなと 前の作品 「ゲスG誕生!」 「猟奇的に伺が。」 「ゆっくり実験所」 「ゆっくりの加工所?」 「きめぇ丸から愛を込めて」未完 「十虐十殺」
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一匹のれいむは今日、一つの覚悟を決めた。 『おにいさんにじぶんをたべてもらう』と。 れみりゃに襲われ、家族が犠牲になって助けられたれいむだが、群れの皆からすれば家族を見捨てて助かった薄情なれいむだ。だから誰も受け入れてはくれなかった。 薄情者、家族を見捨てて逃げ出したゲス、親友のまりさにまでれいむはそう言われた… 受け入れてもらう事を諦め、群れを離れてゆっくりできる場所を探そうとして飛び出したれいむは、直後に発情期のありすの集団に襲われた。 必死に逃げ、人間の住む里の目の前で転んでしまいありすからのレイプが始まる。 滑る相手の気持ち悪い体から逃げようにも、何匹に圧し掛かれては身動きすらとれない。 小さい自分の体は朽ちてしまうだろう… きっと家族を捨てて一人で逃げたからこうなってしまったのだ… そんな風にれいむが考えていると、突然圧し掛かっていたありすの重みがなくなった。 起き上がって辺りを見回す。すると、一人の人間がありすを踏み潰していた。 あぁ、自分は助かった訳ではないんだ… 親から聞かされていた人間の怖さを恐ろしさを思い出したれいむは逃げることを諦めて眠る事にした。 寝てる間ならば何も感じる事無く死ねると考えたのだ。 だが、れいむが目を覚ますとそこは天国ではなく人間の家だった。 男はれいむを虐待するわけではなく、純粋にありすのレイプから救出してくれたのだ。 ありすの重みで破けてしまった皮はしっかり治療され、美味しいご飯を男は差し出した。 居る場所がないのなら「ここに住めば良い」と言われ、男に飼われたれいむ。 一緒に遊び、男が仕事から帰ってくるのを素直に待ち、れいむは幸せな日々を過した。 体もソフトボールサイズから大きく立派なゆっくりになった。 ここまで大きくなれたのは男がいたからである。 だから、ゆっくりのできる最大の恩返し、自分の体を食べてもらう。れいむはそれを望んだのだ。 朝起きてその事を伝えると、寂しそうな顔をしながら男は「わかった」と言ってくれた。 そして、今、れいむは男の帰りを心から待っていた。 食べられたら自分が死ぬと分かっていても、れいむは1分1秒でも早く食べてもらいたかったのだ。 だが、いつも帰ってくる時間を過ぎても男は帰ってこなかった。 れいむは不安になった。「おにいさんはじぶんをたべてくれないのでは」と。 時計と玄関を何度も往復し、それでも男は帰ってこない… れいむの不安はどんどん高まる。しかし、とうとう男は帰ってきた。 急いで玄関に向かい、男に文句をれいむは言った。 「おにいさんおそいよ!! かえってこないかとおもってれいむはふあんだったんだよ!!」 「悪い悪い、すぐ食べてやるからな」 笑いながら言う男にれいむは安心した。あぁ、ちゃんと食べてもらえるんだと。 だが、男が家に入ってくるとその後ろから別の人が家の中に入ってきた。数は5人 「お邪魔しま~す」 「久々だな~お前の家に来るのも」 「前きたときはゆっくりなんかいなかったのにな」 「変なもん飼う奴だ」 「それに相変わらず綺麗な家だな、まめな奴だぜ」 「うっせぇ、すぐ準備するから座って待ってろや」 「わかったよ」 「楽しみにしてますんで」 「美味い事を祈ってるぜ~」 「不味かったら承知しないからな」 「茶も入れてくれよな」 ぞろぞろ奥へ入っていく5人の男。これから食べてもらうはずなのに、何でお兄さんは人を呼んだのか? れいむは不思議に思った。 「さ、すぐ食べてやるからな~」 男に「どっこいしょ」と言われて抱えられ、テーブルの上に置かれたれいむは男に聞いた。 「おにいさん、あのひとたちはだれなの?」 「ん? あいつらはお前食うのを手伝ってもらうのに呼んだんだよ。いい奴ばっかだから大丈夫さ」 その言葉にれいむは固まった。慌てて男に聞き返す。 「て、てつだってもらうってなんで!? れいむはおにいさんだけにたべてもらいたいんだよ!!」 「でもなぁ、お前でかいから俺一人で食うのは無理だよ」 男の言ってる事は正しい。 まん丸と大きくなったれいむの大きさは男の膝まであるし、当然幅も大きい。だから中身の量も増える。 確かに一人の人間が食べきれる量ではないだろう。 「それでもおにいさんだけにれいむはたべてもらいたいんだよ!!」 「無茶言うなって。じゃ、切るからな」 「やべでよおおおおおおおおおおおお!! おにいざんがだべでぐれなきゃいみないよおおおおおおおお!!」 「だから食べるって言ってんだろ。それにお前の中身餡子なんだから半分は砂糖だろ?一人で食ったら病気になっちまうよ」 「いやだよ!! おにいざんひどりでだべでぐれなきゃやだよ!! おねがいだがらだべでよ!!」 「だから無理だって。じゃ、切るぜ~」 上から包丁をれいむの端に添えて、徐々に力を込めていく男。 「おにいざあああああああああああああああああああああんんんんんん!!」 「静かにしろよ、夜遅いんだから」 皮を切られ、中の餡子も切られていく。それでもれいむは動かない。 お兄さんには食べて欲しい、でも他の人間には食べられたくない。でも、そうしなきゃお兄さんは食べてくれない。 自分の問いが頭の中をぐるぐる回る。その間にも包丁はれいむの体に切り込まれていく。 中の餡子が切られていくことで、次第にれいむは目が霞んでいく。 死の間際に、れいむが一言だけ呟いた。 「おにいさんだけにたべてほしいよ…」と。 終 好きな人に食べて欲しいって言われても、でかくなりすぎたら一人じゃ食えないよね。 だったらどうする?→皆で食べればいいんじゃないかな?→でもそれはゆっくり的にはどうなんだろ? 好きな人に食べて欲しいのにそれ以外の人間に食われたら嫌なんじゃないかな…そう思って書きました。 最後に、こんな駄文を最後まで読んでいただきありがとうございます!! 書いた作品 ゆっくりいじめ系352 虐められるゆっくり ゆっくりいじめ系382 ある馬鹿なゆっくりの話 ゆっくりいじめ系394 きめぇ丸 ゆっくりいじめ系421 めーりんとこうりん ゆっくりいじめ系488 ゆっくり飼ってます ゆっくりいじめ系497 携帯でチマチマ書いてみた 幽香×ゆっくり系9 ある馬鹿なゆっくりの話2 ゆっくりいじめ小ネタ125 虫眼鏡 ゆっくりいじめ小ネタ128 ゆっくりが大好きだ!! ゆっくりいじめ小ネタ140 ガラス このSSに感想を付ける
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※読後感の良さはあまり無いと思われます。ご注意下さい とある人里に、年若い夫婦がいた。 夫は優しくて力持ちを体現したかのような働き者で、妻もそんな夫を支える理想的な伴侶だった。 そんな二人の間に子供ができた。それはそれは元気な女の子だった。 ある日の事。 夫は村の男衆と共に、最近現れたと噂される巨大ゆっくり対策のための会合に 妻は近所のお婆さんの家に自家製のお漬物をお裾分けしに行っていた。 赤ん坊はすやすやと昼寝をしていたので、少しの間だしお婆さんの家はすぐ近所だからと妻は赤ん坊を家で寝かせておくことにた。 お裾分けをし、少し話し込んでしまったと妻が早足に家に戻った時だった。 家の中から子供の泣き声が聞こえたので、妻は急いで家にあがっていった。 留守にしている間に起きていて、近くに母親が居ないので泣いていたのか、と。ごめんね、すぐ戻るつもりだったんだよ、今すぐお母さんが行きますからね、と。 妻はそこで信じられないものを見た。 それは妻と同じぐらいの背丈を持つ、巨大なゆっくりれいむ。膨れた下顎が嫌悪感をもたらす薄汚れた饅頭だった。 そして、妻の子供の泣き声が、巨大れいむの口の中から聞こえてくる様だった。 「ゆゆっ? おねぇさん、かってにれいむのゆっくりぷれいすにはいってこないでね!」 妻に気付いた巨大れいむが頬を膨らませて威嚇しながら抗議の声をあげた。 そしてその声に重なって聞こえるは赤ん坊の泣き声。少しくぐもってはいるが、それは間違いなく巨大れいむの口の中から響いていた。 「……返して」 「ゆっ?」 「返して!! 私のっ、私とあの人の赤ちゃん! 返して!! その子を返せっ、化け物!!!」 妻は我を忘れて巨大れいむに飛び掛った。 妻の中にあるのは愛しの我が子を化け物から取り返すということだけ。一刻も早く救い出さなければという思い。 しかし、飛び掛る妻に巨大れいむは体当たりを返した。 双方が正面からぶつかりあった時、重い方が勝つのが道理。背丈は同じでも、横幅が人間よりも太く、中に餡子の詰まった巨大れいむの方が当然強い。 妻は巨大れいむの体当たりを真正面から受けて畳の上にひっくり返った。 「ゆっ! なにいってるのおばさん! このこはれいむがたすけてあげたんだよ! とつぜんあらわれてなんなの? かってにれいむのおうちにはいってきてわけわかんないこといわないでね!」 巨大れいむは倒れた妻にそう吐き捨てると、ドシンと妻の上にのしかかった。 妻はあまりの重さに呻き苦しんだ。骨まで響くかのような落下の衝撃に、呼吸もままならなかった。 「すてられたかわいそうなこのこはれいむがそだててあげるんだよ! れいむならこのこをとってもゆっくりさせてあげられるよ! れいむはこそだてのたつじんなんだよ! らんぼうなおばさんはそこでゆっくりしていってね!」 巨大れいむは妻の上で再び跳ねた。その巨体が再び妻の体を押しつぶす。ミシミシと骨が軋む音がした。 巨大れいむはそれで満足したのか、ボスボスと跳ねながらその場を去っていった。 入ってきた時に壊したのか、無惨な状態になっている障子を更に壊し、縁側から外へ出て行った。 妻はそれを追うことが出来なかった。巨大れいむののしかかりにより、意識を保つこともやっとだったのだ。 立ち上がることもできず、意識を失っていく妻の耳には、我が子の泣き声だけがこびりついていた。 「かえ……して……」 涙を流し呟く妻は、そのまま気を失った。 夫が全てを知ったのは、日が暮れてからだった。 家に帰った夫が見たのは、荒らされた室内と倒れた妻だった。赤ん坊はいなかった。 夫は慌てて妻を抱き起こし、医者へと連れて行った。ケガとしては肋骨が折れていたそうだ。 妻を医者の家で寝かせてもらい、夫はすぐさま我が家へと戻った。赤ん坊を探しに行ったのだ。 しかし、家の中のどこを探しても我が子は見つからなかった。 たまに子供を預かってもらっていた近所のお婆さんの家や親友の家にも行ってみたが、子供の行方は知らないという。 やがて夜が更けた頃、一人の男が夫に妻が目を覚ましたことを告げに来た。 急いで夫は妻のもとへ向かった。 妻は泣いていた。ただ涙を流していた。 夫はどうしたことかと、なにがあったのかと問うた。妻は嗚咽をこらえながら、途切れ途切れに語った。 長い時間をかけて夫は全てを聞いた。 巨大れいむの事。連れ去られた我が子の事。妻が襲われた事。 全てを聞いた男は、すぐさま医者の家を飛び出した。 「おい、お前どこへ行く気だ!」 「決まっている! 巨大ゆっくりを殺して子供を取り返しに行くんだ!」 親友の制止の声も振り払い、夫は鍬と棍棒を持ってゆっくりが多く生息するという森へと向かおうとした。 「待て待て! 相手は人間ほどの大きさもある巨大ゆっくりだぞ! 夜も更けているし、一人じゃ危ない!」 「じゃぁどうしろって言うんだ! 子供は諦めろと言うのかっ!!」 「そうは言っていない! …………待ってろ、今皆に呼びかけてくる」 夫の親友はそう言い残すと里の中心へと走って行った。恐らく里中に今回のことを知らせに、そして巨大ゆっくりの駆除と赤ん坊の奪還を呼びかけに行ったのだろう。 妻の話では巨大れいむは赤ん坊を育てると行っていた。ならばすぐには死んでいないだろう。 だが野生のゆっくりが生息する劣悪な環境に小さな赤ん坊が長く耐えられるとは思えない。 夫は待ってろという親友の言葉を無視して、一人森の中へと駆けていった。 「やべでぇぇぇ!! でいぶのあがじゃんをつぶざないでぇぇぇぇ!!!」 「まりざのあがじゃんがぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」 夫の目の前には子供を潰されて泣き喚いているゆっくりれいむとまりさの番がいる。 そして夫の足元には潰れた子ゆっくりの跡と思われる潰れた餡子があった。 そして夫の手には一匹の子れいむがいた。 「やめちぇぇぇぇ!! はなちちぇぇぇぇぇぇ!!」 じたじたと夫の手の中で身を捩るが、当然逃れられない。夫は子れいむを持つ手をわずかに強くした。 「さぁ、これが最後の子供だ。もう一度聞くぞ。巨大れいむはどこにいる?」 「ぢらないよ゛ぉぉぉ!!! ぞんなゆっぐりでいぶぢらないよ゛ぉぉぉぉ!!」 「ぞんなごどいいがらばりざのあがぢゃんがえぢでねぇぇぇぇ!!!」 「本当に、知らないのか?」 「ぢらないっでばぁぁぁぁぁ!!!」 「やべでっでいっでるでじょぉぉぉぉぉ!!!!」 ブチュリ 子れいむは夫の手の中で潰れ、餡子が飛び散った。 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「まりざのっ、ばりざのあがぢゃんがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 これ以上有益な情報は得られないと判断し、夫は持っていた棍棒で親れいむと親まりさを叩き潰した。 子ゆっくりを一匹ずつ潰す尋問にも関わらず、一切巨大れいむのことについて言わなかったことから、本当に知らないのだろう。 だが、だからと言って生かす理由は無い。もうこの夫の中ではゆっくりはすべからく駆除すべき対象として映っている。 ここでこのゆっくりを逃し、後々巨大ゆっくりにまで成長したら、また同じ悲劇が起こるかもしれないとそう思ったのだ。 自分の子がさらわれたのに他人の子を殺すのはいいのか、と思うかもしれない。 しかし今夫にはまともな思考は残っていない。頭の中にあるのはただ我が子の事だけだ。 いや、たとえ冷静になって思考を取り戻したとしても、変わらないだろう。 相手は人間ではない饅頭だ。それに、もう夫は自分の子供を救うためならば犠牲は厭わないつもりだった。 自分勝手だと、自己中心的だと言いたければ言えばいい。そんなことは百も承知。 夫はもう、ただ、愛すべき我が子を救うためならば、それが障害となるならば人間だって殺しかねない。 「ちくしょう、あの馬鹿! 待ってろって言ったのに!」 夫の親友は松明を持って森の中を駆けていた。その後を同じように数人の青年が続いていく。 親友の呼びかけに、殆どの里の男衆は集まってくれた。人間の子供を攫った害悪な饅頭を駆除し、赤子を救うために集ったのだ。 夜の森は危険だ。里の者達は数人ごとに班を組み各々分かれて巨大れいむと、それに夫を探していた。 一人では夜の森は危険だし、もし巨大れいむに会ったとしても怪我をし、最悪死ぬ恐れもあるのだ。 「お、おい、これって……」 「あぁ、あいつがやってるんだろう」 親友の後に続いていた男が言った言葉に親友は断じる。 男が言及したのは、森の至るところで見られるゆっくりの死骸だった。 木にこびりついた潰れた饅頭。体の半分以上を失い瀕死で呻いている饅頭。 巣だったろう木の洞の中で潰されていた饅頭の一家。地面に散乱している饅頭の死体。 恐らくここだけではないだろう。 その饅頭の死体を辿ってかけていると、前方からうめき声が聞こえた。 「う~」と聞こえたその声に親友は聞き覚えがあった。それは捕食種であるゆっくりれみりゃのものだった。 「おい、今の!」 「あぁ、あっちだ!」 一向は声のする方角へ向けて駆けて行った。 そしてその先で、れみりゃの首を掴んで木におしつけ、片手の棍棒を上に振りかぶっている夫の姿を見つけた。 れみりゃの四肢は潰れ、原型を留めておらず、顔は涙と鼻水でぐしゃぐしゃ。対する夫の顔はまさしく修羅の如し。 「最後にもう一度だけ聞く。巨大れいむは何処だ?」 「うわ゛ぁぁぁ!! じらないんだどぅ~!! れみりゃじらないんだ────」 言葉は途中で潰された。夫が持っていた棍棒でれみりゃの頭を潰したのだ。 ボタボタと返り肉が夫の顔にへばりつく。よく見れば夫は全身に餡子を浴びていた。 夫は持っていた手を離した。両手足頭を潰されたれみりゃの死体は、ボトリと地面に落ちた。夫も持っていた棍棒を取り落とした。 一向はその光景にしばらく言葉を失っていたが、親友がいち早く正気に戻ると夫に詰め寄った。 「おい、お前! 一人で行くなって──」 「───だよ」 「え?」 「いないんだよ……、見つからないだよ……、あいつが……」 「…………」 「あいつが通った跡も見つからない! 森のゆっくりは何も知らない! あの子の助けの声も聞こえない! あの子はきっと泣いている! 助けを呼んでいる! 助けてって、お父さん助けてって! なのに、なのに俺は!!」 「落ち着け、落ち着けって!!」 静かにつぶやいてから唐突に暴れだした夫をなんとか親友は押さえつけて押し留めようとした。 しかしあまりにも強い夫の力に振り払われ、がむしゃらに振るっていた拳に顔を殴られた。構わず再び押さえつけようとする。 他の男達もそれでようやく我に帰ったのか夫を押さえつけようとする。 「くそ! ド饅頭め!! 薄汚れたクズ饅頭め!! 返せ!! あの子を返せ!! 殺してやる!! 貴様だけはっ、いや、貴様らだけはっ!!!!」 「だから落ち着け!! 頭を冷やせ! 見つかるものも見つからない! これだけ暗いと探せない! 明日、明日陽が昇ったら里の皆で探すから! まずは落ち着け!!」 「これが落ち着いていられるか!!!」 夫は押さえつける男たちを力任せに振り払い、落ちていた落ちていた棍棒を持って夜の森へ駆けていった。 その後も親友達は男を捜したが、見つからず、あまりにも夜が更けていたので仕方なく一度里に戻った。 そして翌朝。里の男衆が捜索隊を結成し、いざ探しに行かんとしたその時だった。 森の中から、全身餡子まみれで、餡子にまみれた棍棒をひきずりながら夫が帰ってきた。 「いない、いない……」と呟きながら、目は前を見ていなかった。 親友は慌てて夫に駆け寄ったが、夫はその場で倒れた。極度の疲労で体力の限界だったのだ。 その後夫は医者のもとに預け、一向は森へ巨大れいむと赤ん坊を探しに行った。 夫の側には妻がついていた。 しかし、その後一日中探し回ったが、巨大れいむは見つからなかった。 それから一ヶ月、ほぼ毎日捜索隊が結成され、捜索範囲を広げながらも捜索は続いた。 さすがに里の男衆全員とまではいかず、日替わり交代での捜索隊だったが。 そしてその間夫は、一日も休むことなく森や山に入り巨大れいむを探し、毎日餡子まみれになって帰ってきた。 だんだんとその頬はこけていき、体も心も病んでいるように親友には見えた。 「おい、お前大丈夫か?」 「あぁ、大丈夫だ。今にも苦しんでるあの子のことを思えば、これぐらい……」 そう応える夫の目は焦点があっておらず、虚ろだった。 「殺してやるさ。全部。そうさ、全部のゆっくりを根絶やしにしていけば、いずれ会える。 いつか、絶対に見つけ出して殺してやるさ。あぁ、そうさ、全部だ」 そう言う夫の視線は、完全に親友には向いてなかった。誰に言ったのか、己に言ったのか、ゆっくりに向けて言ったのか。 夫は、完全にゆっくりに心囚われていた。 二人揃って里への帰り道を歩いていると、目前にゆっくりまりさが現れた。 それは夫の腰のあたりまでの大きさを誇るやや巨大なゆっくりだった。 「ゆゆっ!? 人間っ!?」 こちらに気付いたゆっくりまりさは逃げようとした。恐らく、近隣のゆっくり達が殺されまわっていることを知っているのだろう。 住処を移動させる途中だったのかもしれない。 親友は巨大れいむのことについて訊こうとした。だが、親友が反応するより早く夫が先に動いていた。 一瞬で逃げるまりさに追いついた夫は、棍棒を振るい、まりさを横合いから殴りつけた。 「ゆぎゃ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!!」 痛みに転げまわるまりさ。夫はそのまりさの動きを、棍棒で底部を貫くことで止めた。 「巨大れいむは何処だ? 言え」 「ゆ゛っ゛!? なんの゛ごどぉぉぉぉ!?」 「とぼけるな。人間程の大きさの巨大なゆっくりれいむだ」 「まりざ、じらないよ!! ぞんなれいむ゛みだごどもぎいだごどもない゛よぉぉぉ!?」 「本当か? 言わないとお前のためにならないぞ」 「だがらじらないっで────」 潰された。夫は棍棒を引き抜くと無慈悲にまりさの頭を叩き潰した。一撃でまりさは絶命した。 「…………お、おい」 「畜生……」 「…………」 「なんでだよ……。なんで、見つからないんだよ、畜生……」 立ち尽くしたままボロボロと涙を流す夫に、親友はかける言葉が見つからなかった。 その次の日、夫は姿を消した。二度と戻ってこなかった。 きっと、巨大れいむと、我が子を探しに行ったのだろう。 そして六年後、その子供は帰ってきた。親友はまるで奇跡だと思った。 遠い里で一人の青年が見つけたというその子供は、全ての行動においてゆっくりを真似た、まさしくゆっくりに育てられた状態だった。 それでも、生きて戻って来たことに里の者達は皆喜んだ。ただ、その中にその子の父親の姿はなかった。 親友はきっと、夫の執念が奇跡を起こしたのだと、そう思った。 ───────── あとがきのようなもの 思考停止。餡子脳と言われるかと思いますが、私は今回キングれいむをこのようなゆっくりとして書きました。 そしてこの物語はフィクションです これまでに書いたもの ゆっくり合戦 ゆッカー ゆっくり求聞史紀 ゆっくり腹話術(前) ゆっくり腹話術(後) ゆっくりの飼い方 私の場合 虐待お兄さんVSゆっくりんピース 普通に虐待 普通に虐待2~以下無限ループ~ 二つの計画 ある復讐の結末(前) ある復讐の結末(中) ある復讐の結末(後-1) ある復讐の結末(後-2) ある復讐の結末(後-3) ゆっくりに育てられた子 byキノコ馬 このSSに感想を付ける
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なぜ……?なぜなの……? 私はある一つのことを思いつつ、キーボードを打ち続ける。 大学のレポートの為に買ったノートパソコン。その画面には来週提出予定のレポートが表示されている。 だけど、その文章量はまだ10行にも満たない。もうかれこれ1時間は作業しているというのに… キーを打ち間違える。文が考えられない。思いつくのはたった一つの疑問ばかり。 「駄目だ。全然進まない。」 今日はもう駄目だろう。どうせ提出日は来週だし、無理をしなくてもいい。 私はそう自分を納得させ、ファイルを保存した。 「はぁ……」 ファイルを閉じると、思わずため息が出た。きっと頭に浮かんでいるこの疑問…悩みを解決しない限り、ため息が止まる事はない。 それは分かっている。分かっているけれど…こればっかりは、そう簡単に解決できる話ではないのだ。 いや、そもそも解決できるかどうか…… 私はパソコンを操作して、新規にテキストファイルを開いた。 そして、ゆっくりとキーを打ち始める。 K...O... N...A... T...A... 打ち終えたと同時に現れる、私の恋人の名前。 「はぁ……」 またため息。 私の悩み、それは…… 最近…… 最近、こなたがうちにこない。 『ちょっと長い待ち時間』 私がこなたと出会ってから、こんなに会わない日々続くなんてあっただろうか?いいえ、絶対にないわ!! もしあったとしても、そんなことはきれいさっぱり忘れちゃってる。 忘れちゃってることはきっとそんなことはなかったのだ。うんそうだ、そういうことにしてしまえ。 だって…こなたと恋人同士になった高校時代。学校に行けば、そこには必ずこなたがいた。 大学生になってからは、一週間に一度は必ず会いにきてくれた。 『かがみが寂しくしてないか心配なんだよ。』 それがうちに来るときのこなたの言い訳。こなただって寂しいくせに、そうやってすぐ私の所為にするんだから困ったものね。 まあ……こなたが言うことも概ね事実だから、言い返さないけど。 そんなこなたが、最近うちにこない…… なんで?どうして急に来なくなったの!? 「もしかして……私に飽きた?私のこと、嫌いになった?!」 最悪の想像が私の頭の中をよぎった。頭の中が真っ白になる。『もし』の話なのに、血の気が引いていくのが自分でも分かった。 もしそうだとしたら、私はどうしたらいい? こなたのいない日々なんて、今の私には考えられなのに!! こなたがこの関係を望まないのなら、すぐにでもやめよう。諦めよう。 そんな殊勝なことを考えていたこともあった。 でも、今は駄目。こなただけは離したくない。こなただけは傍にいて欲しかった。 「いや、そんなことない!こなたが私を嫌いになるなんてありえない!」 私は頭をブンブンと振って、必死に考えを否定した。 その効果もあってか、だんたんと冷静になってくる。 そうよ。そんなことはありえない。だって…… 『かがみのせいだよ…もう、かがみがいない生活なんて耐えられないんだから。』 と、あの夜、ベットの中で涙ながらにこなたは言ったのだから。 あのときのこなたといったら、もう反則的に可愛かったなぁ…… 「………えへ。」 い、いけない。思わず顔がニヤけてしまった。 今度はそのニヤけ顔を振りほどくようにブンブンと顔を振った。 …まあそんなわけで、こなたが急に私のことを嫌いになったりするわけがないわ。 それにこなただったら、そうなっても絶対に理由を話してくれるはずだ。 馬鹿な考えだった。ごめんね、こなた。変なこと考えちゃって。 私は心の中でこなたに謝った。 「となると、なにか他に理由が……」 こなたが私を差し置く理由? 思いつく限りの事を、私は順に考えていく。 新作のアニメをゲームにハマッてたり? それだったら、私の家でやるはずだ。 最近のこなたは、こういったオタク的なものですら私の家でするようになったのだから。 そしてわざと遅くまで残って、こういうのだ。 『遅くなっちゃったから、今日はかがみの家に泊まるね。』 ……いい。 よって、この考えは間違えだ。 だとすると、こなたも大学の課題が出てたりとか? う~ん?それもなんだかんだで、私の家でするわよね。 高校の時みたいに私に質問してきたりして。だから、私も学科が全然違うからよく分からないんだけど、一緒に考えて…… で、結局いつものパターン。 『なんだかよく分からないから、今日はかがみの家に泊まるよ。だから、一緒に考えてね。』 ……うん。 それじゃあ、ゆたかちゃんやおじさんが風邪で寝込んじゃってるとか? 前にもそんなことがあったし。 ん?だけど、確かその時って…… 『ゆーちゃんもお父さんも風邪で寝込んじゃってさ~。なんか色々大変だからヘルプに来てよ、かがみ~!』 とか言われたから、それもう喜び勇んでこなたの家にいったんだけ。 確かに、私の家には来てないけど……これも違うか。 しかし、考え付く事考え付く事、全部こなたと一緒にいる口実になってるわね。 べ、別に惚気てる訳じゃないからね……と取り敢えず何処かの誰かに言い訳しておく。 「だけど、他に何が………あっ!」 思いついてしまった。先ほどとは別の最悪の想定を……… 「まさか……まさか間女!」 なぜ、間男と浮かぶべき言葉が間女なのか? そこらへんの細かい理由なんか詮索している場合じゃない。 確かに、こなたは反則的なまで可愛い。 そしてその真の可愛さを知っているのは、世界広しと言えど私だけだという自信はある。 とはいえ、あの可愛さ。その一端を垣間見ただけで、心奪われる人は少なくないはずだ。 さらに厄介な事に、当の本人にはその自覚がまったくない。 ああ見えてこなたは押しに弱いから、必要以上に迫られたら断れないのかも。 「やっぱりこなたと同じ大学にすればよかったわ!」 今更ながらの後悔が私を襲う。ああっ!ずっと一緒だった陵桜の頃が懐かしい! でも今は、そんな後悔に襲われている場合じゃない。 誰?相手は誰なの? 今度は思いつく限りの人を順に考えていく。 みゆき……はありえない。高校時代、さんざんこなたとの私の仲を見てきたはずだ。 そんなみゆきが、こなたをどうにかしようなど考えもしないだろう。 つかさも同様。むしろみゆきよりも私達の仲を見てきている。 ゆたかちゃん……にはみなみちゃんがいるし。逆もまたしかり。 田村さん……私達を漫画のネタにこそすれ、実際にやってみようとは思わないだろう。 漫画のネタにもして欲しくないけれど。 パトリシアさん……も田村さんと同じね。私達のことを騒ぎ立てておしまいよ。 となると、私が知ってる限りでは精々峰岸と日下部か…。 峰岸はないとして、日下部は…… 日下部…… ………… …… あいつかぁぁぁぁぁ!! そうか、あいつか! 同じ大学の同じ学部って聞いたときはまさかとは思ったけど、やっぱりそうだったか! そういえば、こなたを紹介してくれって言い出したのも、あいつだった気がするわ…… 『柊はうちのだ』とか言ってたのも、こなたと話すための口実だったか! そんなことを考えていると、思いたくもない妄想が頭の中に広がった。 『なあ、ちびっこ?いいだろ?』 『駄目だよ。私にはかがみが……』 こなたは必死に逃げようとするけれど、あいつはこなたを追い詰める。 『そんなこと分かってるってヴぁ。だから今だけ……な?』 『今だけでも駄目だよ。』 こなたの意思は固い。当然、さすが私のこなただ。 『私のこと、嫌いか?』 『そんなことない。そんなことないけど……』 心優しいこなたにたいして、あいつはそう言ってつけこんでいく。 『だよな~。だったら、友達同士のスキンシップだと思ってばいいじゃん。』 あいつはこなたの両腕を押さえると、そのまま顔を近づけ…… そして…… 「絶対駄目!こなたにそういう事をしていいのは、私だけなんだから!」 高まる感情に身を任せ、私は思いっきり机をたたいた。ドンッという音が私の部屋に響く。 「そういうことって、どういうこと?」 隣にいるこなたが、からかうように聞いてきた。 「そりゃあ、抱きしめたり、キスしたり、頭を撫でたり、髪を梳いたり、頬ずりしたり…他にもたくさんあるけど、そんなの全部よ!!」 感情的になってしまった私は、こなたの問いに対してついこんなことを口走ってしまった。 ああ…何時もの私なら絶対にこんな事は言わない。こんな本当の事なんて絶対に言わないのに… 「そうだね。私もかがみ以外にはそんなことされたくないよ。」 ほら、さっきのは馬鹿な考えだ。愚かな私の妄想だ。うんうん、やっぱりこなたには私しかいない。 ……はて? そう言えば……なんか、微妙におかしくない? 「でしょ?!そうに決まってるわよね、こな……た?」 うん、思い出した。なんであんたが当たり前のように隣にいるのかな? さっきまで、あんたがうちに来ないことで悩んでたって言うのに。 「やふー、かがみん!」 何事もないかのように、こなたが手をあげてそう言った。 「……なんでいるのよ?」 「なんでって、かがみが寂しくしてるんじゃないかって、心配だったから。」 こなたの最近の言い訳。いつも通りのはずなのに、まだ私の頭はうまく働いてくれない。 「勝手に家に入ってきたら、不法侵入よ。」 「将来の伴侶なんだから、別にいいじゃん。かがみもうちに来るときは勝手に入ってもいいからさ。合鍵渡す?」 そんな話をしていたら、だんだんと醒めてきた。ええ、冷静になって来ましたとも。 そんな私が、今こなたに聞くべきことは…… 「合鍵は遠慮なくもらうとして……ねえ、こなた?」 「なに?」 「えっ……と、何時からいた?」 「かがみが『もしかして……私に飽きた?私のこと、嫌いになった?!』って言ってたあたりから。」 私の声色と話し方を真似しながら、こなたは言った。 つまり、最初からいたと…… その言葉を聞いて、あの時とは別の意味で顔が青ざめる。 「『いや、そんなことない!こなたが私を嫌いになるなんてありえない!』」 「うっ……」 一旦は青くなった顔が、今度は段々と赤くなるのがはっきりと分かった。 「『………えへ。』」 「―――――――!!!」 私は声に鳴らない悲鳴をあげると、逃げ出すようにこなたの隣から離れた。 そしてそのままベットに直行し、頭から布団を被る。 穴があったら入りたいとは、きっと今みたいな事を指すんだろう。 「ああ、からかいすぎたよ。ごめんね、かがみ。謝るから、布団から出てきてよ。」 私はその言葉に応じて、頭だけ顔を出す。私はこなたと違って非常に素直なのだ。 「なんでずっとうちに来なかったのよ?」 こなたを見ずに拗ねたように言ってみる。 「ずっとって、たった二週間だよ?」 「それでもよ。」 「かがみからの電話も毎日ちゃんと出たし、メールも毎日返したよ?」 「それでもって言ってるでしょ!」 今回ばっかりはこなたの言い分が正しいと思う。 でも、好きな人の姿を見たいと思うのはいけないこと?好きな人がちゃんと傍にいて欲しいを願う事は駄目なことだろうか? 「分かったよ。ちゃんというからさ、布団から出てきてよ。」 それじゃあと、私は布団から抜け出した。こなたはそれを見ると、ベットに近づいてきて私の隣に座った。 「かがみさ、前に会ったとき手袋欲しいって言ってたよね?」 「そういえば、言ったような気がするわね。」 この時期、手袋やマフラーは必須アイテムっていってもいい。 そして私はつい最近、その必須アイテム、手袋をどこかに片方だけなくしてしまったのだ。 まったく、手袋といい靴下といい、二つあるものはどうして片方だけなくなっちゃうのだろう? 「もう代わりのやつ買っちゃった?」 「まだよ。先週は課題が忙しかったから。」 そういえば、課題が忙しかったから、少しだけ来るなとこなたに言っておいた気がする。 なんだ。こなたがうちに来なかったのは、その為でもあったのか。 「よかった。……はい、これ。」 こなたは鞄から手袋を取り出すと、私にポンと渡した。 菫色をした毛糸の手袋だった。そしてなにより……手編みだった。一目で分かった。 手にはめてみるとぴったりで、そしてなにより暖かかった。 「これって、こなたが編んだの?」 「そうだよ。ほら、見てよこれ!」 こなたはもう一つ鞄から手袋を取り出した。今度取り出したほうは蒼色をしていた。 「すごいでしょ!お揃いだよ!」 こなたも私と同じように手袋をはめると、私に見せびらかした。 「でもさ、編み物とか始めてで、しかも二週間でこれだけ出来るたんだからすごいよね。私編み物の才能あるよ!」 顔を赤らめながら、胸を張ってそう言うこなた。きっと照れてるんだろう。 ああ、本当に可愛い…… 私は隣にいるこなたを思いっきり抱きしめた。二週間ぶりのこなたの温もりを感じる。 「ありがとう。本当に大事にするわ。」 「うん、大事に使ってよ。今度これ着けて、どっか遊びにいこうね。」 「そうね。そうしよう。」 しかし、本当にこなたにはかなわない。会いに来てくれるだけで、こんなにも私を幸せにしてくれる。 先ほどまでの焦燥も、まるでちょっと長い待ち時間のようだ。 「ねえ、かがみ?」 私の腕の中で声がした。 「なに?」 「私さ、これ作るのすっごい頑張ったんだよ?」 こなたは編み物は始めてだといっていた。それなのに手袋を二つ。才能があったとしても、並大抵の努力じゃできないだろう。 「そう。」 「普段見ない編み物のサイトとか見てさ。毛糸を買いに手芸店にまで行ったんだよ。」 手芸店に買い物に行くこなたを想像する。子供が買い物に行くみたいで、ちょっとおかしかった。 「そっか。」 「そうだよ。ネトゲーも我慢したし、漫画もアニメも見ないで頑張ったんだよ?」 あのこなたが、ゲームも漫画もアニメも見ない。これだけでもこなたの意気込みを感じられる。 「うん。」 「さっきはああ言ったけど、私だってかがみにだって会いたかったんだ。だけどこれが出来るまではと思って、必死に我慢したんだよ?」 これは嬉しい。結局私達は同じ気持ちだったのだ。 「こんなに頑張ったのにさ……」 「―――?」 「そのご褒美が『抱きしめてくれてありがとうの言葉』くらいじゃ、割に合わないと思わない?」 こなたは上目使いに私を見ると、ゆっくりをその目を閉じて唇を突き出した。 普段の私だったら、『調子にのるな』とでも言って一蹴していただろう。 だけど、ずっとこなたに会わなかった所為かな?非常にうれしい事に、今の私はどうかしているみたい。 「馬鹿……」 私はたった一言呟いた。 そしてこなたと同じように目を瞑ると、ゆっくりとこなたに顔を近づけた。 もう一つの待ち時間へ コメントフォーム 名前 コメント GJ!!(≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-07-14 18 33 16) かわいい・・・えへwww -- 名無しさん (2010-11-13 19 00 24) 溶ける -- 名無しさん (2010-11-05 20 51 16) こな×かがはジャスティス です! いいこな×かが次も期待 してます! -- 無垢無垢 (2009-01-29 23 18 52) いいなぁ~ホント毎回同じ感想でスイマセンが、この様なこな×かがは大好きでたまりません。G.J -- kk (2009-01-29 21 53 43) 良いこなかがをよんだw その後はもちろん……えへww -- 名無しさん (2009-01-29 13 34 46) 読んでてこっちまで………えへwwとなったのは言うまでもないですwwGJ! -- 名無しさん (2009-01-29 13 08 14) ちょっとアホっぽいかがみんが……えへww -- 名無しさん (2009-01-29 12 45 08) 投票ボタン(web拍手の感覚でご利用ください)